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えるだま・・・世界の国から

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2005年 09月 18日

豊かさと進歩について

最初に断っておきますが、これは私のまったく個人的な考えです。私は、「豊かさ」とは「自由時間」のこと、「進歩」とは自由時間をさらにもたらすものと考えています。金品の所有欲とはまったく関係のないことだと思っています。

原始時代、人間は生活のために一日のほとんどの時間を費やして来ましたが、今では生活のために費やす時間はかなり減少して来ていると思います。だから、現代は昔に比べて豊かになったし、進歩したとものと考えています。

電化製品などは自由時間を増やすために役に立ちますから、進歩に貢献してると考えています。日常の自動車や電車などの交通手段も移動時間の短縮という意味で進歩だと思います。

進歩の結果として得られた自由時間をどのように使うのかは、それぞれ個人の生き方、考え方に依存するものだと思います。生活のために自由を拘束される時間を短くしていくことが進歩であり、自由時間の多さが豊かさだと思っています。音楽を聴くのもいいし、デートするのもいい、家族と過ごすのもいい、趣味を楽しむのもいいというものです。

私は、ラテン系の人たちはこの自由時間の使い方がとても上手だと思っています。働いていない時間、彼ら本当に楽しそうに人生を謳歌しているようにみえます。反面先進国である日本はどうでしょうか、家電や自家用車など物質面では豊かだと思われますが、個人の自由時間となると首を傾げたくなります。

私に分からないことの一つに自由時間があり過ぎて困るというものがあります。時間潰しという言葉もありますが、自由時間があって困るということは私の価値観からみれば完全に逆行しているような気がします。自由時間なのですから好きなことをすればいい、それがないとしたらせっかくの人生を楽しめないじゃないですか。

日本ではときどき言われますが、物質的には豊かだけど、本当に豊かなのかどうか分からない。これはつまり個人の自由時間が依然として少ないというのが原因の一つなのではないでしょうか。いつも何かに追われているようでは精神的な豊かさを感じることは難しいのではないでしょうか。

おもしろいことに、勤勉な日本人は忙しいことはいいことだと考えている点があります。外国では、これは逆に気の毒ととらえることが多いものです。勤勉な国民性を持つ日本人だからこそ、却って豊かさの物差しを失っているような気がします。使用人を雇うというのも自由時間を買っているようなものです。自分でやることもできるけど、それより自由時間がほしい、だからそれをお金で買うのだと思っています。

1か月の休暇を取れるとしたら、いやもっと1年の休暇が取れるとしたら、どうでしょうか。お金がないから何もできないというのでは、ちょっと精神的に貧しい気がします。することがないから長期休暇なんて却って困るというのではちょっと悲しい気がします。

人生の中身を濃くするためにも、もっと自由時間や休暇を楽しみたいものです。日本人の自由時間のなさをみるにつけ、忙しいことが美徳であるという最近の日本の価値観を変えた方がいいんじゃないかと思うようになりました。

江戸時代の日本人はそれほど勤勉ではなかったように思われます。明治時代からかも知れませんが、現在の日本に直接影響を及ぼしたものは太平洋戦争の敗戦でゼロからの出発を余儀なくされたためだろうと考えています。まだその勢いが慣性の法則に従うごとく続いているようで、そろそろブレーキを掛けてもいいのじゃないでしょうか。

発展途上国に自由時間があって先進国に自由時間がないとしたら、発展や進歩に何か間違いがあるのではないかと思ってしまいます。日本の場合、TVを見ることを止めたら自由時間は増えるのではないかと思いますがいかがでしょう。洪水のように溢れ出て来るゴミのような情報ばかり・・・ 私にはそう見えてしまいます。

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by elderman | 2005-09-18 13:39 | えるだまの観察


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