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2005年 09月 07日

日本人の特殊性(8):お米2

美味しいご飯というのも環境から作られた感性だと思います。日本人が最上だと思っている日本のご飯も世界的に見れば少し変わった性質のお米だと言えるでしょう。ともあれ日本で得られる食材との相性がいい日本人にぴったりのお米が開発され発展してきたことはラッキーですね。

外国のご飯をみて、なんて不味そうなのかと思うのはこの日本の特殊性からみた感性であることを知ることは大事です。そもそも外国ではそのご飯を不味いとは思っていないはずだし、逆に日本の最上のお米で炊いたご飯を食べてもらって感想を聞いてみるといいかもしれません。日本人には意外な答えが返って来るはずです。

米どころのタイでは、例のぱさぱさご飯が主流です。日本のもち米のような米はタイでは東北地方(イサーン)で人気がありますが、バンコクでは田舎のご飯として多少侮蔑をこめてみられています。タイ料理にはぱさぱさのご飯の方が合うし、チャーハンも普通のメニューなのでこちらのお米が向いていますね。お寿司に使うご飯で作るチャーハンって想像したくないと思いますが・・・。

お米はアジアだけでなく、南ヨーロッパ、中南米でもたくさん消費されています。副食物との相性があるのでしょうか、日本のような粘性の強いご飯はやはり違和感があります。ですから、南ヨーロッパや南米の人たちに日本人が箸でご飯を食べていると言っても信用してもらえません。一粒ずつつまむのだろうと想像しているのでしょうかね。

ベネズエラにいた時ですが、メイドがご飯を炊くときには必ずなにか香りのある野菜などを入れて炊いていました。ご飯の香りがあまりいいものでないと考えているようでした。ご飯を炊いている時に時として嫌な香りだと思うことがありますが、私にはほとんど気になりませんけどね。

イランではぱさぱさご飯ではない、同じ重さでボリュームが倍もあるようなふわふわご飯が主流です。日本のご飯のような仕上がりは失敗とみなされてしまいます。カスピ海周辺には日本のご飯のような質の米もあり、そちらが好きな人たちもいるということは聞いています。イラン全土からみれば極めて少数派ということになりますけどね。イランのふわふわご飯に慣れ、その感性で日本のご飯をみてみると、日本のご飯が妙に見えるから不思議なものです。確かにご飯の用意に失敗したかのように見えてしまいます。

イランのご飯は炊き方も違うし、油を入れるということもあるので、私自身ではやったことがありません。でも、ふわふわご飯の出来栄えはなかなかいいものです。もちろん日本食材との相性には大いに疑問があります。ですから私は醤油とか焼き海苔をイメージするとどうしても日本のご飯ということになってしまいます。

モロッコ料理にはクスクスという材料があって、稗か粟の一種だと思うのですが、小粒でスカスカの食感には抵抗を感じます。慣れないからなのだろうかと思っていますが、未だに美味しいと思ったことがありません。友人の中国人は不味いといい、フランス人は美味しいって言っていましたけどね。

という訳で、日本人がとっても大切にし、美味しいと考えている日本のお米は、世界ではあまり評価が高くないというのが今回のお話でした。日本人ってやっぱり特殊だと思いませんか。

(後日談)
いやはや感動というのは意外なところにあるようで・・・ 「日本人の特殊性」というシリーズで日本のご飯が特殊だなんて書いておりますが、久しぶりに食べた日本のご飯の美味いのなんのって・・・ 普段はお代わりをしない私ですが、今日のお昼には茶碗に2杯も食べてしまいました。

このお米、実はイランに出張している日本人からいただいたものでして、実はそれほど期待しないでお昼ご飯の用意をしていたのです。おかずは水戸納豆に唐辛子まぐろという得体の知れない缶詰、それに焼き海苔、インスタント味噌汁という献立なんですが、炊きたてのご飯を食べるともう、おかずなんてどうでもいいという世界になりました。日本からのご飯、それ自体の美味いこと、いやはや凄い、日本のみなさんは毎日こんなに美味しいものを食べているのですねぇ・・・ 羨ましい限りです。

日本のご飯っていうのは、本当に芸術品ですね。これほど美味しい主食ってないんじゃないかなぁ・・・ 今回の経験で私はすっかり日本人に戻ってしまいました。
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by elderman | 2005-09-07 06:56 | えるだま雑記【案内画面】


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