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2005年 09月 03日

日本人の特殊性(5):威張る

単に威張っている人というのはどこの国でもみかけるものです。面白いことにそこに共通しているのは、最高地位の人たちではないということ。つまり組織の中で中間的な地位の人たちにみかけることが多いということです。国の出先機関の長などで妙に威張っている人が典型的な存在かも知れません。

私は「威張る」という行為は、劣等感の表れだと思っています。劣等感のない人は決して威張らないし、劣等感の裏返しとして威張るという行為が表れているのでしょう。国の出先機関の長の場合は、多分本庁の人事に不満があるのだろうし、組織の中の中間管理職の人も部下に対してそのような態度をとる人もいます。

人間というのは長い間部下に阿られていると次第にその気になってくるもので、それが態度に出てくるようになると問題だと思います。確かに組織の中ではその地位から敬意を払われてしかるべきでしょうが、その気になり過ぎて自身の所属する組織以外の人々の前でも威張っているようになると問題でもあり、滑稽にもみえます。

組織を離れた人間対人間の場合、尊敬や敬意というものは自然に現れてくるべき性質のものかと思っています。もちろん年長者に対する敬意をないがしろにするものではありませんが、年長というだけで敬意を払われてもあまりいい気分ではないでしょう。長く生きていればそれだけ経験も多いし、思慮もあるでしょう。接していればそういうものが滲みでてくるものです。

さて一般論はさておいて、日本人の特殊性がテーマのこのシリーズです。10年近く前になりますが、バンコクのレストランでウエイターに威張り散らしている日本人を見かけました。そのウエイターは私の友人であるタイ人で25歳くらいなのですが、彼はサービスの点で失敗するような人間ではありません。どうしたのかと思って耳を澄ませて聞いていると、その日本人、日本が経済大国であるということで威張っているのです。東南アジアの国々が貧しくて、文化水準も劣っているということをあからさまにウエイターにぶつけていたのです。日本が経済大国なのは事実としてもその日本人とどういう関係があるのでしょうね。その日本人が今日の日本の繁栄をもたらしたなら私も感謝しないといけませんがね。

やがてその日本人から解放されたウエイターが私のところにやって来ましたが、変な日本人に妙な言いがかりをつけられて気の毒だと言ったら、彼はあまり気にしてないようでした。多くの好感の持てる日本人とも接することもあれば、今回のような妙な日本人に遭遇することもあるのでしょう。日本人は何国人ということで一緒にまとめて考える傾向が強いのですが、東南アジアの人々は日本人として特別な固定観念を持つようなことはしていません。国は国、個人は個人という意識で接してくれます。冗談として国民性を極端に表現することはとても面白いのですが、それを本気にするようでは困ったものです。

威張り散らしていた日本人は滑稽過ぎましたが、その思考の背景にあるものは結構一般の日本人にも少なかれあるものだと思います。人となりをみるよりも、その人の所属組織で評価してしまうということです。集団の中で常に均一性を求められる日本人だからこの発想を持ちやすいのだと思います。

経済大国日本の恩恵を被っているとしたらそれは単に日本に生まれたからの幸運でしかないのでしょうか。もしもタイに生まれたら同じ生活水準が維持できたでしょうか。タイ人の中で同じような社会的、経済的地位にとどまると考える方が妥当だと思います。たまたま生まれた国の国力を背景に貧しい国々の人を見下すというのはどう考えてもおかしなことだと思います。

アジアの国々は歴史が長いので、その目では日本の今日の繁栄は成金的にしかみていないということも事実です。成金で威張っているような日本人としてはみられたくないですね。
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by elderman | 2005-09-03 11:43 | えるだま雑記【案内画面】


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