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2005年 08月 29日

日本人の特殊性(1):感受性

「人間だからみんな同じ感受性を持って同じ考え方をしているだろう」と信じたい日本人が多かれ少なかれ存在することと思います。確かに喜怒哀楽などの根本的な感情の部分は同じと言えるでしょう、だから外国で製作された映画でも感動できるのですね。

私は外国人を理解する上で、やみくもに同じ感情を持った人間であるという前提で臨むのはどうかと考えています。もちろんいつでも善意の解釈で臨めば、感情のすれ違いは避けられると思いますが、ある程度親しくなってから両者の違いに気が付くなんていうのは少し悲しく滑稽にも思われます。

漠然とした言い方では、ピンと来ないかも知れませんね。では、分かりやすい例として食事の時の騒音についてはどうでしょうか。日本人は熱い汁など音を立ててすすります。ラーメンでもそうだし、蕎麦にいたっては熱くもないのにずるずると音を立て、それがまた美味しいと感じています。音を立てずに食べるラーメンなんて・・・ちょっと辛いですよね。

ところが、東アジアの国々以外ではこのずるずる音、非常に嫌われるのです。中国はおおらかですから、食事中の賑やかなのはよく見かける光景です。「げっぷ」は満足の表れとしてむしろ肯定的ですし、「屁」以外には問題はないでしょう。韓国人の様子はまったく日本人と同様にみえます。

東アジア以外の国々の人々は、食べるときに音を立てることを嫌います。特にずるずる音には嫌悪感を抱く人が多いのです。食欲を失くしてしまうというくらいですから、そういう人にこのずるずる音を聞かせるのはどうかと思います。日本に来た外国人ならこれが日本だということで慣れてもらうしかないでしょうが、外国で日本人がこれをやるのはどうかと思います。

ずるずる音の根源は日本人が、気が短いからだと思っています。熱いものを早くいただくために発達したのでしょう。なにしろ空気と液体を同時に口に入れるというやり方ですから、訓練しないとできないのです。日本人は小さい頃から練習をしたので誰でもできるのですが、その訓練をしたことのない外国人にはこれは至難の技なのです。

ちょっと知識のある日本人親子が海外で食事をしていて、母親が子供にスープは音を立てないで飲みなさいと言いながら、子供のスープをふうふうやって覚ましてあげているのをみると失笑してしまいます。あらま、この人どういう理解だろうってね。

日本でも口を開けて食べたり、クチャクチャと音を出したりは下品として嫌われますね。でも、ずるずる音には日本人には否定的な感受性はありません。習慣からきた感受性の問題ですから、外国人のこの感受性の違いはまずは知っている方がいいに越したことはないでしょう。相手の不愉快を知らないで過ごしてしまうのは、ちょっと辛いですね。

日本人がタコやイカを好み、またウニやウナギを好むように、イラン人は羊の脳みそを食べるし、米国人は牛の脳みそを食べます。これらは単なる習慣から来ているものですが、その習慣のない人には馴染めない食文化でしょうね。

このように食事に関する感受性の違いは分かりやすいのですが、果たして他の分野にはこうした問題がないと言えるのでしょうか。私の必ずしも長いとは言えない海外経験ですが、この点に焦点をあててシリーズとして日本人の特殊性について書いてみたいと思っています。

どのくらい項目があるか書き出してみたら、二十数項目もあったので、少しずつ順序も気にせず紹介させていただきたいと思っています。グローバリゼーションの中、まずは自分の特殊性を知り、相手との違いを認識した上で相互理解を深めたいものです。
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by elderman | 2005-08-29 22:44 | えるだま雑記【案内画面】


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