えるだま・・・世界の国から

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2007年 12月 18日

遥かなる遺産 Part6(10)

確かに出口はあった。急傾斜の上に星が見えていた。三人は急傾斜を登り、迷路からの脱出を喜んだ。

「待っていたよ」

暗がりから声がした。ダルヴィシュの手下が待ち伏せしていたのだ。そして車のヘッドライトが点灯した。

「なんだ、だから追って来なかったのか・・・」

と平山がぼやいた。サングラスを掛けた数名の男たちが銃を構えていた。

「拳銃を渡してもらおう」

平山の持っていた拳銃はあっさり奪われてしまった。三人は車の後部座席に押し込まれた。再び地底湖のある鍾乳洞に逆戻りである。

平山が岡野に囁いた。

「あいつらサングラスをしているから、暗ければ見えないだろう」
「そっか、それがチャンスか・・・」

草むらを走る車のスピードは遅かった。平山は、車のドアを開けて外に飛び出した。

「ちっ、何てことをしやがる」

車は直ぐに止められた。助手席にいたサングラスの男は直ぐに車を降りたが、平山の姿は見えない。男は悔し紛れに銃を乱射した。

「くそっ、どこにいやがる」

平山は、石を拾って投げているようだ。

「この野郎!」

男は闇に向かってさらに乱射した。

「くそっ、見えやしない」

男は遂にサングラスを外した。

そうなればアツーサの出番である。アツーサは大きな叫び声を上げた。男は迂闊にもアツーサを見てしまった。

男は、運転していた男の方に振り向いて発砲した。運転していた男は銃弾を喰らって倒れ、それと同時に撃った男まで、その場に倒れこんでしまった。

「おーい、平山さん、もういいよ」
「ミスター・平山!」

岡野とアツーサは、平山のいたと思われる辺りを探した。岡野が草むらに倒れている平山をみつけた。

「平山さん。そんな・・・」

平山は、乱射された銃弾を受けてしまったのだった。既に息を引き取っていた。

「なんてことだ・・・」

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-12-18 04:45


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