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えるだま・・・世界の国から

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2007年 11月 15日

遥かなる遺産 Part4(8)

「チャガタイさま、あいつら航空関係コンプレックスに入って行きましたぜ」
「やつらの仕事とは関係ないだろう。怪しいな」
「へい、そうなんで」
「それで、何かを持ち出したのか?」
「いいえ、そんな様子はありませんでした」
「情報収集かな、消えたミニ・シャトルの」
「そうかも知れませんね」
「やつらもミニ・シャトルを探しているのか、やはり盗掘されたようだ」
「へい、チャガタイさまの読みのとおりで」
「引き続きやつらの動きを監視していろ」
「へい」



「アツーサ、あのミニ・シャトル、飛べると思う?」
「さあ?」
「3,000年も経っているんだから、まぁ、無理だろうなぁ」
「・・・」
「あれを持ち出すには、クレーン付きのトラックで行かないといけない」
「そうですね」
「今回と同じように上手く行くかな」
「持ち出すとなるとどうでしょう」
「どこに持って行くかも問題だし、これは難題だなぁ」
「そうですね」
「でも、あそこにある限り安全と言えるのでは?」
「今のところは、そうですね」
「考えようによっては一番安全かも」
「そうでしょうか・・・」

このとき、自分たちの行動が弁髪のチャガタイを刺激してしまったことを二人は気がつきもしなかった。



「チャガタイさま、大変です」
「なんだ?騒がしい」
「軍事機密だそうです」
「だから一体何だって?」
「あの航空関係コンプレックスには未確認飛行物体の保管庫があるようです」
「なに!」
「ということは、あそこにミニ・シャトルがあるのか・・・」
「いや、そこまでは分かりませんが」
「分かるようだったら、あそこに眠っているということはないな」
「へい」
「しかし、軍隊が相手ではなぁ・・・ 警察なら何とかなるんだが・・・」

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。

by elderman | 2007-11-15 00:06


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