えるだま・・・世界の国から

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2007年 09月 10日

テロとの闘い

一般の人を巻き込む無差別なテロをなくそうということに反対を唱える人はまずいないでしょう。テロ撲滅は急務だと思います。ただ、「テロとの闘い」という表現にはどうしても引っ掛かります。広い意味での「闘い」ということなら分かりますが、本当に武力をもって鎮圧するという意味での「闘い」ということなら、そんなことが果たして可能なのかという疑問を持たずにいられません。

私はキリスト教徒ではありませんが、「右の頬を打たれたら左の頬をも向けなさい」といったのはイエス・キリストだったはず。米国はキリスト教徒の多い国だと思いますが、この精神よりも「やられたら100倍にして仕返しをする」という考えの方が支持されているように思えてなりません。

真珠湾攻撃で3,000人を失えば、広島で30万人を殺すという仕返しをするし、911の同時多発テロで3,000人の被害者が出たら、その仕返しの矛先を関係のないイラクに向けて占領してしまうし、その過程でイラク人の15万人あるいはそれ以上が亡くなったと言われています。

でも、問題はテロをなくしたいのでしょう。テロリストは国という単位じゃないから、テロをやりそうな人たちを殲滅しない限り、なくならないし、暴力で無理やり鎮圧しても次から次へとテロリスト予備軍を生み出してしまうことは明らかだと思います。

米国の政治家がそんなことも分からないとは考えられないので、分かった上でやっているとしか思えません。テロをなくしたいんじゃなくて、自国の武器を使いたい、テロリストに武器を売りたいんじゃないかとさえ勘繰ってしまいます。実際、武器をなくそうというよりも反対にどんどん製造して売っているという現実があります。直接テロリストに売らなくても、テロリストたちがそういう武器を手に入れることは難しいことではないと思うのですが。

欧米の人たちの精神には、歴史的に何に対しても「征服」という考え方が根付いているようで、アジアの人々の「調和」、「協調」という考え方とは対照的だと思っています。ヨーロッパでは、その結果、小さな国がどんどん出来てしまったといえるでしょう。今はその反省か、EUという大きな集団としてまとまろうとしていますが、これは進歩と捉えたいものです。

日本政府は、米国の現在の「テロとの闘い」に本気で協力する気なのでしょうか。同盟国として協力するのはある程度仕方がないと思いますが、そもそもそのやり方が間違っているとしたら、日本まで果てしない「テロとの闘い」に引き込まれるだけになってしまうでしょう。米国のやり方とのお付き合いには慎重であってほしいと思うのでは私だけではないと思います。

日本の政治家に理念や良心があるなら、米国に向かって「今のやり方は間違っている」というメッセージを勇気を持って発信してほしいものです。
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by elderman | 2007-09-10 06:49 | えるだまの観察


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