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えるだま・・・世界の国から

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2006年 02月 22日

呑兵衛の戯言(15)酔っ払いいろいろ

今回の呑兵衛の戯言は、アルコールの種類から離れて、酔っ払いのタイプについて少し考察してみたいと思います。普通はアルコールのお陰で陽気になって、いい気分を味わうというのが健全なお酒の飲み方なのでしょうが、飲み過ぎるといろいろなタイプの人がいるようです。

【Sさんのケース】
Sさんは、笑顔で冗談を飛ばして職場の仲間たちを愉快にさせてくれる方です。したがって人望も厚く、今では幹部職員になっています。お酒も強く、カラオケも上手いし、ゴルフも上手いと来ているから、オールマイティの人物です。もちろん仕事の方面でもたいへん優秀な方です。

そのSさんと一緒に働いていた時期があるのですが、日中真面目な話をしようとしても冗談ではぐらかされることが多かったものです。ところがこのSさん、ある程度お酒が回ってくると、もともと強いですから、したたかに飲んだ後の二次会あたりでのことです、急に真面目な仕事の話題が登場してくるのです。

その話題は単なる処理の問題というより、本来どうであるかというような大きなテーマであることが多かったと記憶しています。Sさんのタイプというのはシラフで真面目な議論をすることが苦手なようです。難しい論議をした翌日は、相変わらず冗談を飛ばして淡々と仕事をこなしていました。

Sさんのようなタイプは相手を選んで話をするのでしょうから、私のような生意気な人間をみてそうなったのかも知れません。酔って真面目な議論というのは疲れるものです。もちろんSさんと楽しくカラオケなどで過ごすこともありますから、いつもこういうようだということではありません。

【Yさんのケース】
Yさんは、キャリアウーマンといった感じのスマートな女性です。独身だったので、係の飲み会とかそういうときにしか一緒になったことはありませんが、飲むことは嫌いではないようでした。和気藹々の係だったので、気分が良かったのでしょう、全員で二次会に繰り出しました。

カラオケのお店に行くと、歌う人、話をする人といろいろになりますが、彼女は歌も歌うしで楽しく過ごしていました。その後、私が隣の席に行ってしばらくしたら、泣き始めたのです。もちろん私は変なことはしていないし、傷つけるようなことも言ってませんから、これには驚きました。女性に泣かれたりすると男性というものはおろおろしてしまうものです。

どうしてなのかといろいろ聞いても、さっぱり訳が分からないのです。ほとんど支離滅裂でした。何かあったことを言っているのですが、聞いていてもどうしてそれが悲しいのかも分かりません。なんとかなだめたいと思っても意味が分からないのですから、どうしようもないですね。

これは私の初めての経験でしたが、泣き上戸というタイプの方はあるようです。その後、配属が代わり、ある日偶然、彼女が同じスナックにいたときに、また泣いているのをみかけたことがあります。酔っ払うと人間誰しもハイになって陽気になるものとは限らないようです。

【Mさんのケース】
当時Mさんは比較的大人しい若手でした。大きな声で話すこともなく、目立たない存在と言えるでしょうか。一緒の仕事をしていたので、私とはいい先輩後輩という感じでした。Mさんも飲むのは大好きなようで、週に一回くらいは一緒に飲みに行ったものです。

ある日、係で飲み会があったときに、カラオケに飽きたのでしょうか、他人の癖の話題になりました。癖というものは誰にもあるものです。Mさん、この物真似が大変上手なのです。彼の芸を披露していると、やがて同じ係の人たちの癖もという注文を受けて、見事に真似してみせてくれたのでした。

彼の演技は大受けなのですが、真似をされている人たちは、あまり愉快な気分にはならないようで、それはそれでまたおかしかったものです。出勤して鼻毛の手入れをしている様子の真似とか、妙な仕草の真似とかをされると本人は愉快ではないでしょうね。

ほんの些細な行為、癖、これをよく観察しているんですねぇ。そしてちゃんと真似してみせることができる。ある種の才能かも知れないと思ったくらいです。

by elderman | 2006-02-22 18:17


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