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タグ:言葉の意味と語源 ( 22 ) タグの人気記事


2007年 02月 17日

言葉シリーズ(11)八百長

最近は週刊誌で大相撲の八百長疑惑が報道され、相撲協会は事実無根として法廷で争うことになるようです。この八百長という言葉、古い響きを持っていますね。似た言葉の八百屋との関係はどうなんでしょうか。

広辞苑によると、①相撲や各種の競技などで、一方が前もって負ける約束をしておいて、うわべだけの勝負を争うこと。なれあい勝負。②転じて、内々示しあわせておて、なれあいで事を運ぶこと。とあります。昔の日本の代表的なスポーツである相撲が引き合いに出されているのは当然のことなのでしょう。

広辞苑には、さらに語源も書いてありました。「明治初年、通称八百長という八百屋が、相撲の年寄某との碁の手合わせで、常に一勝一敗になるようにあしらっていたことに起こるという。」なのだそうです。

八百長という言葉、直接相撲における八百長試合を指していた訳ではないのですね。八百長さんが相手をしていた碁の相手がたまたま相撲関係者だったということでしょうか。しかも騙されていた方なのですから、相撲の取り組みとは直接は関係がないですね。

八百長という言葉、たまたま八百屋だった長兵衛さんに由来することは分かりましたが、一方の「八百屋」という言葉の語源はどうでしょうか。広辞苑には語源は書いてありませんでしたが、サイトで調べると、「青物屋」を略して「青屋」になり、それが「八百屋」になったという説、扱う商品が多いので「八百万」(やおよろず)から転じたという説などがあるようです。
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by elderman | 2007-02-17 08:50 | えるだまの観察 | Comments(8)
2007年 02月 14日

言葉シリーズ(10)甲斐性

「かいしょうがある」とかよく聞きますね。「やりがい」というのも同じ語源だと思います。「かいしょう」は「甲斐性」と書きますが、どうも当て字のような気がします。「かい」という言葉は、大和言葉だったのかも知れません。

広辞苑では、かいがいしい性質。けなげな性質。物事を立派にやりとげていく能力。とあります。「甲斐」だけだと、行動の結果としてのききめ。効果。また、してみるだけの値打ち。とあります。

語源について検索機能を駆使して調べてみると、やはりいろいろありました。一番もっともらしいものは、現代語の「代える・替える」に相当する四段動詞「替ふ(かふ)」の名詞形「かひ」からというものです。他に、もともとは「貝」だったという説もあるようです。

用例としては、「甲斐性なし」、「甲斐性者」、「不甲斐無い」、「遣り甲斐」、「甲斐甲斐しい」、「生き甲斐」などでしょうか。

ところが、「男の甲斐性」となるとかなり意味が違ってくるようです。一方、「女の甲斐性」とは言いませんね。巷では、「男の甲斐性」=「浮気」というような考え方もあるようです。女性に対しては使わないということは、男性社会という表れなのでしょう。私は働くのを止めてしまったので、甲斐性なしってことになるのかな、浮気もできませんね。(笑)
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by elderman | 2007-02-14 09:45 | えるだまの観察 | Comments(16)
2007年 02月 13日

言葉シリーズ(9)冷やかす

今回は、「冷やかす」です。広辞苑によれば、①氷や水に漬けるなどして、冷えるようにする。ひやす。③買う気がないのに売物を見たりその価を尋ねたりする。④相手が恥ずかしがったり当惑したりすることを言ってからかう。なぶり辱める。

②を飛ばしましたが、③の語源となることが書かれています。②(浅草山谷の紙漉業者が紙料の冷えるまで吉原を見物して来たことに出た詞)登楼せずに張見世の遊女を見歩く。

つまり、この「冷やかし」という表現は、吉原の遊郭の言葉だったようです。浅草山谷の紙漉業者は、和紙や上質紙も手がけていましたが、主に生産していたのは、「浅草紙」という質のよくない、今で言うトイレット・ペーパーだったそうです。

古紙を漉きかえした再生紙を原料としていたので、紙をしばらく「冷やかす」処理をしなければなりません。その間、職人さんは暇になるので、近くの吉原へ出向いて、遊郭に入った新人の遊女を買う気もないのに覗いていたといいます。

ということで、買う気も無いのに、店をぶらついて、値段をあれこれ聞いて回る客を、「ひやかし」と言うようになったそうです。
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by elderman | 2007-02-13 09:42 | えるだまの観察 | Comments(2)
2007年 02月 12日

言葉シリーズ(8)むさい

「むさい」、「むさくるしい」と使いますが、この言葉には漢字はないようです。敢えて書けば「無茶い」と当てるようですが、漢字がないようだと大和言葉なのでしょうか。

広辞苑では、①むさぼり欲する心が強い。卑しい。下品である。②不潔で不快である。きたならしい。むさくるしい。とあります。「むさくるしい」は、ごちゃごちゃときたならしい。だらしなく不潔である。とあります。

「むさ」は、古くからある言葉なので、大和言葉と言ってもいいようです。「むさ」、「むしゃ」、「むちゃ」がつく言葉には「汚い、卑しい、乱暴、無謀、粗末、消費」などの意味が伴い、いずれもあまりいい意味ではないようです。

「むさい」は、現在では死語化しているようですが、その代わりに登場したのが「うざい」という新しい表現のようです。「うざい」は、面倒、うっとうしいという意味で使われているようです。「うざったい」は、ごちゃごちゃ、わずらわしいという意味のようです。

こちらの語源はよく分かりませんが、「うざうざ」あるいは「うじゃうじゃ」から形容詞になった、東京の多摩地区の方言だった、というような説があります。若者言葉という分類に入りますが、不快感を表すのに「うざい」、「うぜぇ」、「うざったい」という言葉を多用するのは感心しませんねぇ・・・
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by elderman | 2007-02-12 07:39 | えるだまの観察 | Comments(4)
2007年 02月 11日

言葉シリーズ(7)ダメ

「ダメなやつ」とか言いますが、「ダメ」というのは、「駄目」と書き、ちゃんとした囲碁の用語です。今では、完全に囲碁から離れて一般的に使われていますね。因みに、囲碁を語源とする言葉としては、「岡目八目」というものもあります。部外者の方がよく見えるという意味ですね。

広辞苑では、「駄目」とは、①囲碁で、双方の境にあって、どちらの地にもならない空所。②しても効のないこと。役に立たないこと。むだ。無益。③してはいけないこと。してもできないこと。とあります。

囲碁では、「駄目を打つ」とか「駄目を詰める」という言い方もします。囲碁には、いろいろ独特の言い回しがあるので面白いのですが、語源はよく分からないものが多いようです。例えば、「こすみ」、「こすむ」と動詞でも使います。「ぐずみ」、「ぐずむ」というのも妙な言い方に思えます。他に、「たけふ」、「つけこし」、「うってがえし」、「おおざる」なんていう言葉もあります。
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by elderman | 2007-02-11 08:51 | えるだまの観察 | Comments(12)
2007年 02月 10日

言葉シリーズ(6)いんちき

「いんちき」、この怪しげな言葉、語源もそうとう怪しいもののようです。広辞苑では、①ばくちで、相手の眼をぬすんで不正を行うこと。②一般に、ごまかし。不正なこと。無責任。と解説されています。

語源の1
遠江国小笠郡の方言で、餌を用いない釣針のことをインチキという。

語源の2
「いかさま」の「いか」に「ちき」とういう軽蔑の意味を持つ語尾をつけたもの。「いかちき」が「いんちき」になったという。

語源の3
福井の方言では、人を騙すことを「いんつく」という。

語源の4
一六勝負(サイコロ賭博)の「いち」に「ちき」という語尾をつけて、「いかさま」という意味にした。

どの説も決め手がないような感じです。「いかさま」という言葉は、不正を表すちゃんとした言葉のようですが、これにも「いかさまもの」という語源があり、「いかにもそうだと思わせるように似せた品」という意味ですから、これを短縮したような表現にみえます。
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by elderman | 2007-02-10 07:56 | えるだまの観察 | Comments(2)
2007年 02月 09日

言葉シリーズ(5)ずさん

「ずさん」という言葉、「ずさんな会計」というような使われ方をしますね。漢字では、「杜撰」という難しい表記になります。ということは、中国の故事から来ている言葉かも知れません。まさか、北杜夫さんの選んだようなものという意味ではないでしょうからね。

「ずさん」の意味は、「①著作などで、典拠などが不確かで、いい加減なこと。②物事の仕方がぞんざいで、手落ちが多いこと。」と広辞苑にあります。なんだか私のブログを言われているようで耳が痛いですけど・・・(汗)

では、語源を調べてみましょう。語源由来辞典では、「杜撰の『杜』は、中国宋の『杜黙』という人物を表し、『撰』は詩文を作ることで、『杜黙』の作った詩は『律』(詩の様式)に合わないものが多かったという故事に由来するということが一説として紹介されています。

「ずさん」という響きも良いとは言えないでしょう。そこに持って来て、なにごともきっちりしていないと気がすまない日本人には、「ずさん」という言葉は、なにかの批判するには格好の表現のようです。「ずさんな管理」、「ずさんな仕事」、「ずさんな経営」などよく使われますね。

余談:
「ず」で始まる単語って悪いものばかりじゃないかなぁ。

ずるい、ずっこける、ずに乗る、ずうずうしい、ずけずけ、ずたずた、ずぶ、ず太い、ずべ公、ずぼら、ずらかる、ずんぐり、ずんどう・・・など

ずっしり、ずばり、ずば抜けている・・・これらは悪い意味じゃないですけどね
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by elderman | 2007-02-09 05:52 | えるだまの観察 | Comments(6)
2007年 02月 08日

言葉シリーズ(4)さもしい

「さもしい」という言葉も語源がよく分からないものですね。そもそも漢字がないようだから、こういう表現にはなにか面白い語源がありそうです。「さもしい」というのは、一般的には見苦しい、卑しい、卑劣、心が汚い、みすぼらしいという意味でしょう。

語源を調べると、仏語(フランス語ではありません、念のため)の「沙門」(さもん)から来ているそうです。「沙門」というのは、僧侶という意味ですが、それなら悪い意味には思えません。では、「沙門らしい」が「さもしい」となったと言いますが、元々はどういう意味だったのでしょうか。

調べてみると、どうやら平安時代末期から鎌倉時代にかけての僧侶の言動が元になっているようです。この時代、親鸞や日蓮などが新たな解釈で新仏教を興した時期です。ですから、それ以外にもいろいろな怪しい僧侶が大勢いたようです。生くさ坊主とかそういう僧侶を破戒僧ともいいますね、その人たちの言動が原因になって、悪い意味が定着してしまったようです。

私がこの言葉を初めて聴いたのは、NHKの人形劇でした。「さもしいさもじろう」なんてナレーションが入っていたので一発で覚えてしまいました。その時は、音の響きからなんとなく意味を解釈していましたが、響きが悪いというのも悪い意味を定着させやすくしたのではないでしょうか。「あさましい」、「さびしい」、「みすぼらしい」というような単語からの連想かも知れません。

ところで、東京都区議会議員の政務調査費のずさんな運用という報道をみていると、今の日本、なんとさもしい政治家の多いことかと嘆きたくなりますね。そんなことで、死語のようだった「さもしい」という形容詞を思い出してしまいました。

あ、「ずさん」という言葉も語源が面白そうですね、次回は「ずさん」を調べてみましょう。
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by elderman | 2007-02-08 11:25 | えるだまの観察 | Comments(0)
2007年 02月 07日

言葉シリーズ(3)やばい

「やばい」という言葉の意味は次第に変化してきているようで、最近の使い方では、「のめり込みそうなくらい魅力的なこと」という意味になっているようです。90年代では、「凄い」という意味があり、80年代では、「格好悪い」という意味で使われていたそうです。では、本当の「やばい」というのはどういう意味なのでしょうか、そしてその語源は?

語源は、盗人や香具師などの隠語で「危ない」、「具合が悪い」、「不都合」という意味で使われた言葉だったようです。「やば」という語幹だけでも、「不都合なこと」、「けしからぬこと」という意味があると広辞苑に書かれています。

今でもそうですが、「やばい」という表現は上品とは言えないものを感じます。私が最初にこの表現を聞いたのは、石原裕次郎や小林旭の出演していた日活映画だったかも知れません。もちろん主人公は使いませんが、登場人物の中のその筋の人たちが使っていたように思います。あるいは、ラジオで聴いた落語だったかもしれません。

それにしても、これだけ意味に変化して行っている言葉も珍しいのではないでしょうか。気になるのは、悪い意味の言葉がいい意味に転化していることです。現代の世相を反映していると言えるかも知れません。悪いことは格好いいことなのかなぁ・・・
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by elderman | 2007-02-07 02:12 | えるだまの観察 | Comments(10)
2007年 02月 06日

言葉シリーズ(2)ひもじい

「ひもじい」という意味は簡単ですが、妙な言葉ですね。形容詞として使われますから、どこかのお爺さんを指している訳ではありませんね。

実は、この語源は、「ひだるい」なんです。漢字もありますが、画数の多い漢字だし、不必要なので紹介はしませんが、こちらが正しい表現ということになります。では、「ひだるい」がどうして「ひもじい」になったのでしょうか。

これは、日本人の言葉の文化というものでしょうか、「ひだるい」と直接言わないで、「ひ」文字と表して、それが形容詞形に変化したものだそうです。年配の方なら、「ほ」の字なんて言い方はご存知でしょう。「ひもじ」のようなものを「文字詞」(もじことば)というのだそうで、直接言うことを避けて単語の語頭音節だけを残して、「文字」という言葉を添えて作ったものです。

では、「しゃもじ」というのも同じなのでしょうか。「杓文字」と書きますから、共通性がありそうです。調べてみると、実際、「杓子」に「文字」をつけて出来た言葉でした。こういう言い方を女房詞(にょうぼうことば)というそうです。女房詞の中で特に文字詞と呼ばれるそうです。

さらに、「かもじ」ではどうでしょうか。こちらは「髪文字」とも書きますが、一つの漢字も存在しています。広辞苑を調べると、①(女房詞)髪と書かれています。こちらの名詞も文字詞ですね。

調べを進めると、この類の単語はたくさんありました。「おくもじ」(奥さん)、「おくもじ」(苦労)、「おめもじ」(御目にかかる)、「こもじ」(鯉)、「すもじ」(寿司)、「にもじ」(ニンニク)、「はもじい」(恥ずかしい)、「ひともじ」(ネギ)、「ふたもじ」(ニラ)、「ゆもじ」(浴衣)、などなどです。
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by elderman | 2007-02-06 07:29 | えるだまの観察 | Comments(4)