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2007年 12月 19日

遥かなる遺産 Part6(11)

「こんなバカな。平山さんが死んじゃうなんて」
「ミスター・平山・・・」

二人は平山の亡骸を車に積んで、急いでその場を後にした。岡野が運転する車が向かっている先は、もちろんアツーサの実家である。岡野は独り言を吐いた。

「これが小説だったら、相当筋が悪いな」

アツーサは、後部座席で平山の遺骸を抱えていた。無言のまま止まらない涙を流していた。それでもアツーサは岡野に道を案内しないといけない。ラシュトまでアルボルズ山脈の西側から向かった。

「俺がぼっーとしていたから、いけなかったんだ
「平山さんが逃げたときに敵に飛び掛れば良かったんだ。ちくしょう
「一緒に飛び出すべきだったのかも」

岡野の愚痴は止まらない。アツーサは黙っているが、激しく後悔していた。平山を巻き込んだのはアツーサだったからだ。

「ミスター・岡野、お話しておきたいことがあります」
「何?」
「平山さんは、実はマツダの能力を習得していました」
「ほう?」
「だから、ナスリンのパワーが効かなかったのです」
「そうでしたか」
「昔、アフラ・マツダはアーリマンに殺されました。今回もアーリマンとの戦いということで、まさにその繰り返しでした」
「ということは、マツダの役割をした平山さんが同じようにして殺されたということなのか」
「そこまで繰り返すとは思ってもいませんでした。でも、今になって考えるとそっくりなんです」
「歴史は繰り返すというけど、3000年前の戦いがまた繰り返されたということなのか」
「そうと知っていたら・・・」
「そんなことは誰も予想できなかったことでしょう」

ハマダン州からラシュト近くまで走ると、もうすっかり明るくなっていた。岡野とアツーサの二人には嘆いているだけでなく、まだやるべきことが残っていた。再び宇宙船を動かし、ダルヴィシュとナスリンのいる核兵器の地下工場を破壊しないといけないのだ。



その作業にはいささかの困難もなかった。宇宙船のレーザー砲によって地下工場に向かうエレベータやミサイルのサイロが破壊され、地下工場は壊滅し、ダルヴィシュとナスリンの野望は打ち砕かれた。

アツーサの言うとおり、再びミトラがアーリマンに勝利したのであった。

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-12-19 02:44 | Comments(4)
Commented by MAKIAND at 2007-12-19 12:31
これでは平山さんあっけないです~
Commented by はしばみセーラ at 2007-12-19 15:08 x
アフラ・マツダは死んでも、平山さんに力を託すことができたわけですから、平山さんの死は無ではないことを信じます。
ところで、そろそろ謎の船長さんの消息教えていただけるんでしょうか?やはり、日本人?
Commented by えるだま at 2007-12-19 21:13 x
MAKIANDさん、こんばんは。^^
はい、あっけなくてすいません。(笑)
あと2、3回ですから、ご辛抱のほど。^^
Commented by えるだま at 2007-12-19 21:13 x
はしばみセーラ さん、こんばんは。^^
一応、謎は解決させる予定なんですけど、疑問が残ったら質問してくださいね。^^


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