えるだま・・・世界の国から

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2007年 12月 17日

遥かなる遺産 Part6(9)

「さあ、困った。これからどうしたらいいのだろうか?」

地底湖に残った三人である。岡野の体はまだ弱っている。ダルヴィシュたちは、武装した守衛たちを遣すだろう。絶体絶命だと平山は思った。

「この鍾乳洞、さらに奥に行ってみましょう」とアツーサが言った。
「行き止まりじゃないのかなぁ」
「岡野さん、少しずつでいいから歩けるかな?」
「ああ、やってみるさ」

岡野は立ち上がったが、ふらついている。

「よし、おぶってあげる」

平山は、岡野を背負って鍾乳洞の奥へと歩き始めた。鍾乳洞の奥には照明がなかった。道があるのかどうかも分からない状態である。頼りは、岡野の持っていた百円ライターだけである。

「少し休憩しましょう」

とアツーサが言った。平山は、岡野を背中から降ろして一休みである。

平山が不思議そうに言った。

「やつら、追って来ないのかなぁ。出口がないと知っているのかな?」
「迷路みたいになっているから、どこに消えたか分からないのでは?」

と岡野が言った。岡野の体は大分温まって来たようである。少し元気が戻って来た。三人は真っ暗な中で小休止をとることにした。ライターのガスは節約しないといけない。

突然、岡野が言った。

「こんなところで言うのも変だけど、平山さんの夢に出て来た宇宙人だけど、どうして日本人のような名前をしているのかなぁ?」
「夢だからじゃないの?」と平山が答えた。
「だって、平山さんの夢って本当にあったことみたいじゃない?」
「馴染みのある名前に置き換えたんじゃないかな?」
「奇妙だなぁ・・・ アツーサは知らないの?」
「さあ、私には分かりません」

三人が小休止を終えて歩き出そうと、アツーサがライターに火を付けた。炎の揺れを見て、平山が叫んだ。

「あ、風がある。ということは出口があるんだ」

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-12-17 05:47 | Comments(2)
Commented by MAKIAND at 2007-12-17 10:07
やっと外に出てきましたね~くらいのはどうもいけません。^^
Commented by えるだま at 2007-12-17 11:55 x
MAKIANDさん、こんにちは。^^
まだ夜なんで外に出ても暗いですけど・・・ (苦笑)
こんな場面なのでスキンはこのまま続けています。


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