えるだま・・・世界の国から

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2007年 12月 14日

遥かなる遺産 Part6(6)

「こんな薄暗いところでサングラスなんてやってられないよなぁ」
「ナスリンはサングラスをやってないじゃないか」
「サングラスのせいで食事が不味くていけないや」
「あの二人は閉じ込めてあるんだし、問題ないだろう」
「そうだな」

平山とアツーサの二人を見張っている二人の男たちがサングラスを外した。

サングラスがなければ、アツーサの出番である。鉄格子の鍵を手に入れることは簡単だった。守衛の二人は、アツーサによって深い眠りに落とされた。平山は、彼らの拳銃を手にした。

平山とアツーサは、鍾乳洞の奥へ進んだ。鍾乳洞はいくつもの分かれ道があったが、音のする方向に進むと、広い空間が現れた。壁面には放射性物質を取り扱っているという表示がつけられ、白い作業着を着た人たちが働いている。

「やばいなぁ。放射能かよ・・・」
「じゃぁ、作業着を奪いましょう」

アツーサは、簡単に作業着の二着を手に入れた。もちろん、着ていた二人は守衛と同様に深い眠りに落とされた。アツーサは小柄なので、作業着がダブダブだった。しかし、この際、贅沢は言っていられない。放射能を浴びる訳にはいかないのだ。

作業着のせいで、広い洞窟内の移動は簡単になった。作業中の人間に目撃されても問題はなかった。もっとも作業は、隔離された小部屋でなされているようで、通路までの放射能汚染の可能性は低いように思われた。

「おい!お前たち、見たことのない連中だな」

と声を掛けたのは、工場の責任者のような男だった。立派な階級章のようなものが胸についていた。平山たちは、近くの会議室に入って行った。もちろん、すべてアツーサの誘導である。

「丁度良かったわ。これで内部のことが分かります」
「なるほど、彼から情報を入手すればいいんだね」
「はい、ちょっと待ってくださいね」

そういうとアツーサは、男の目をじっと見つめていた。アツーサの作業が終わると、男はぐったりとして深い眠りに入って行った。

「中のことが分かりました。ここはかなり大きな施設です」
「それで、何を作っている工場なの?」
「核兵器です」
「え!こんなところで?」
「でも、イラン政府のものではないようです」
「なんと、ダルヴィシュが自分でやっているのか?」
「背後までは分かりませんが、そのようです」
「一体何を考えているのやら?」

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-12-14 09:37 | Comments(2)
Commented by MAKIAND at 2007-12-14 10:02
なんだか意外な展開。。
Commented by えるだま at 2007-12-14 18:02 x
MAKIANDさん、こんばんは。^^
さあ、どうなるんでしょうねぇ・・・


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