えるだま・・・世界の国から

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2007年 12月 02日

遥かなる遺産 Part5(11)

翌朝、3人は早速行動を起こした。再度、宇宙船の様子を見に行くのだ。地震の影響で湖底の様子が変化しているかも知れない。淡い期待である。それでも、平山は行くだけの価値があると信じている。戦争を回避する知恵がほしい、その一念であった。

ミニ・シャトルが目的地に近づいて来た。水深400m、かなり暗いが湖底が見える。地震の影響だろう、湖底には地割れが何本か走っている。前回来たときには見られなかったものだ。しかし、宇宙船のようなものは見られない。

「やっぱり、ダメか・・・」

その時、ミニ・シャトルが大きく揺れた。岡野が叫んだ。

「なんだ、なんだ?」
「あ、湖底が、砂を噴出している」
「きっと、地震が起きているんだろう」
「砂で何も見えなくなっちゃった」

ミニ・シャトルの計器に輝く黄緑色の点は変らずに表示されている。視界が回復するのには10分以上掛かったと思われた。すると、眼前に半分砂に埋まった宇宙船らしいものが見えた。

「やったね!」と岡野。
「奇跡だ!」、平山は感動しないではいられなかった。
「中に入りたいんでしょ。出入り口は大丈夫でしょうか?」、アツーサは冷静である。
「こっち側だったと思うけど、反対側だったらどうしよう・・・」

平山が、母船の出入り口を開けるボタンを押すと、泡をいっぱい出しながら、宇宙船のサイドにある出入り口が開いた。平山はミニ・シャトルを操縦して、ついに宇宙船の中に入った。3人はミニ・シャトルを降り、エアーロックを出て船内に入った。船内には非常用かも知れない薄暗い照明が点いている。

「ちょっと、息苦しくない?」とアツーサ。
「酸素が薄いのかも知れないね」と平山。
「あまり時間がないということかな」と岡野が言った。
「そうかも知れないな。苦しくなったら直ぐにミニ・シャトルで脱出しよう」と平山。

3人はコクピットを目指して移動した。コクピットに入ると室内が少し明るくなった。平山にとっては夢でみたことのある宇宙船であるが、実物はやはり違うものだと思った。岡野にとってはまったく初めてのもののはずだが、静かに平山とアツーサの後について来ていた。

岡野がコクピットの操縦席に座った。もちろん、岡野には操縦方法などは分からない。それでも異次元のテクノロジーに触れて感動している様子であった。平山は、コクピットには操縦に関する情報しかないだろうと思った。

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-12-02 01:44 | Comments(4)
Commented by はしばみセーラ at 2007-12-02 11:30 x
えるだまさん、こんにちは。
お話が、すごい山場にさしかかりましたね。続きが待ち遠しいです。
といっても、1日待てば続きが読めるので、心待ちにしています!
岡野さんは、実は〇〇だったりして・・・とか。
Commented by えるだま at 2007-12-02 14:00 x
はしばみセーラ さん、こんにちは。^^
もうPart5の終盤に来ましたね。Part6で完結します。
楽しみにしていただければ幸いです。^^
Commented by MAKIAND at 2007-12-03 10:13
とうとう宇宙船ですね。
Commented by えるだま at 2007-12-03 11:52 x
MAKIANDさん、やって来ましたね。^^
宇宙船に入って何か知識が得られるのでしょうかねぇ。


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