えるだま・・・世界の国から

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2007年 11月 12日

遥かなる遺産 Part4(5)

平山は、アツーサに岡野と話したことについて話している。

「ミスター・平山、そんな危険なことはいけません」
「でも、ミニ・シャトルがあるかも知れないんだ。そこにあるかどうか、まずは確かめなくてはいけないんじゃないか?」
「それはそうですけど・・・」
「存在している限り、いつアーリマンの手先に落ちないとも限らないしね」
「でも、危険過ぎます」

アツーサは、まったく話に乗って来なかった。平山は、2歳の子供を持つ母として、それは当然なことだろうと思った。アツーサの協力が得られないのでは、平山と岡野ではどうしようもないことである。



木曜日になった。平山は、用事があると言って、アライーに来てもらった。平山は、岡野を拾って、シルダムから聞いた場所ソルケヘサールに向かった。

アライーの運転する車は高速道路を走り、テヘランの東の外れを目指した。住宅が少なくなったころ。アライーは高速の出口とは思われないような小さな道を曲がった。舗装されていない道路であった。

「平山さん、ほら、あれ、歩哨がいるじゃないか」

岡野が見ている方向をみると、レンガ造りの塀の上に塔があり、そこには銃を持った兵隊がいる。

「この建物、怪しいなぁ。軍関係の施設なんじゃないか?」

平山は、アライーにそのままゆっくりと車を走らせるよう頼んだ。ゆっくりと言わなくても、舗装されていない道なので、車はのろのろとしか走れない。塀はずっとつながっていた。1kmくらいあるように思われた。

途中に大きな入り口が見えた。中に兵隊が見えた。それを横目に車はそのまま進んだ。ようやく長い塀が切れるところまで進むと、交差点に差し掛かった。平山は、アライーに左折して、建物の反対側を進むように頼んだ。

塀に囲まれたところは、三角形をしているようだ。車は来たときと反対方向に進んでいる。今度は舗装された大きな道路なので、ゆっくり走ってもらわないといけない。しばらく行くと、別の入り口があり、英語の看板が目に入って来た。それには、「航空関係コンプレックス」と書かれている。

「平山さん、やっぱりここらしいな」
「どうして英語で表記されているんだろ?」
「どうしてかな、外国からの兵器の受け入れをしているということだろうか」
「なるほど、ペルシャ語が読めない国の人のためか。まさか、米国じゃないだろうけどね」
「ロシア?あるいは北朝鮮?」
「そうかも知れないね」

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-11-12 07:34 | Comments(0)


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