えるだま・・・世界の国から

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2007年 11月 08日

遥かなる遺産 Part4(1)

ここはテヘランにある薄暗いオフィス、三人の男が話をしている。平山たちがスピードガンを探しに来たところである。

「あのときは、まんまとしてやられたものだ」
「へい、戻って来てトラックの荷台を見たら驚ろいたのなんのって、完全に消えちまった」
「直ぐに引き返したら、空の洞窟への入り口があっただけ。いったいどうなってるんだ」
「チャガタイさま、あいつらがミニ・シャトルを隠したのでは?」
「あんな短時間でそんなことができるはずがないだろ!それに、どこにも穴なんてなかった」
「へい、そのとおりで」

弁髪の男の名前は、チャガタイという。モンゴル系の名前である。

「洞窟の中に隠し部屋でもないかと思ったのだが」
「あれだけハンマーで叩いても何もありやせんでしたぜ」
「入り口を隠しもしなかったってことは、やつらもその時に空だと知ったのかもな」
「さすが、チャガタイさま、鋭い読みですなぁ」
「バカヤロー、おまえにそんなことを言われても嬉しくもない」
「最初からないことを知っていて、あそこに案内したのかも知れませんぜ」
「可愛い孫のためにそんな危険を犯すはずがないだろ」
「それもそうで・・・」
「問題は、山道で左折したとたん、飛び出して来たアツーサですぜ」
「三人で彼女を見てしまったからもういけませんや」
「あそこでまんまとはまったという訳だな、ちくしょうめ」



一方、平山のオフィスでは、平山とアツーサが話をしている。

「岡野と話をしたのだが、空から現れた三人は意図的に分散したらしい」
「ミスター・平山。そうなんでしょうか?」
「もちろん、本当のことは分からないが、その後人類の悲劇が始まったとはいえそうだ」
「よく分かりませんが」
「悪魔と言われるアーリマンだが、実際は自然科学の研究を進めたのだろう。そして、目的のためには手段を選ばないという恐ろしい性格を持っていた」
「ミトラが抑えていたのですね?」
「そう思う。だから、アーリマンは逃げ出したのかも知れない」

アツーサは、そういう事情についてはまったく知らないようだ。平山は、彼女はミトラのスピリットを強く受け継いでいるだけだと思った。必要があれば、再び夢としてミトラを登場させてくれるのかも知れないとも思った。しかし、あの2回の夢の後、ミトラが登場する夢をみたことはない。

「アツーサ、もしも、宇宙船に行ければ、平和の鍵というか、戦争を避けられる方法が見つかるかも知れないと思うのだが」
「アーリマンを撲滅すればいいのでは?」
「いや、それでは人類の進歩がなくなってしまう」
「進歩なんて必要なのでしょうか?」

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-11-08 00:00 | Comments(2)
Commented by MAKIAND at 2007-11-08 11:13
いよいよ本題に入ってきた感じがしますね。
Commented by えるだま at 2007-11-08 11:28 x
MAKIANDさん、そうですね。^^
いよいよ後半に突入です。妄想が妄想を呼んでいます。^^


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