えるだま・・・世界の国から

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2007年 11月 03日

遥かなる遺産 Part3(11)

「それで、ミニ・シャトルはどこにあるの?」
「隠してあります。これはミトラの意志です」
「でも、カリムの命とは比べられないでしょう」
「しかし、今以上の科学技術がアーリマンの手に落ちたら、大勢の人々が死ぬことになります」
「・・・」

平山には、遂にアツーサの父親、そしてアツーサの苦悩が理解できた。可愛い孫が人質になっているのだ。これほどむごい話はないだろう。アーリマンのスピリットが世界中に広がっている今日、戦争をしたい人間がいっぱいいる現在、これ以上の技術をアーリマンの分身たちに引き渡すということは、さらに多くの殺戮を招くことになるということは明瞭なことだ。だから、ミトラは宇宙船やその他のものを隠し、封印したのだ。

「アツーサ、でも、どうしてこういう場合、あなたの能力を使わないの?」
「相手が見えない状態ではどうしようもありません。今のところ電話での接触ですから」
「ならば、敵と接触できるチャンスを作ることだ。ミニ・シャトルの隠し場所に案内すると言えばいい。どうせ説明したって信用しないのだろうし、案内するしかないでしょう」
「ミスター・平山、敵を甘くみるものではありません」
「そうなのか・・・」
「彼らは、私たちが案内すると言っても、決して姿を現すことはないでしょう。これまでの戦いから多くのことを学んでいるはずですから」
「そうか、ミニ・シャトルのことを知っているということは、ミトラの強さも知っているというこだものね」

そこで平山は思った。自分なら敵も油断するのではないか、しかし、残念ながら自分には特別な能力はない。

「アツーサ、それで敵は何と言って来ているの?」
「具体的な方法についてはまだ何とも言って来ていません」
「向こうも作戦を練っているのかな?」
「こちらに考える時間を与えているのだと思います」
「お父さんはどう考えているの?」
「自分で行って、入り口を開放して帰って来る。敵は見えないところで追跡するでしょう」
「それなら、敵が隠し場所に入ったらそこで捕まえることができる」
「敵はそんなにバカじゃないでしょう」
「それはそうだね」
「私たちがミニ・シャトルを持ち出して来て、彼らの指定場所に置くことになるのか・・・」
「それなら、ミニ・シャトルを取りに来たときに捕まってしまう」
「そうですね」
「とにかく結論としては、ミニ・シャトルを一旦敵に渡して、カリムを取り返し、それからミニ・シャトルを再び奪取するしかない」
「はい」
「むしろ、問題はどうやってカリムを無事に取り戻すかだ」

そのとき、電話が鳴った。

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-11-03 02:26 | Comments(2)
Commented by MAKIAND at 2007-11-03 11:43
うーん。明日を待たなくちゃ。
今日もパエリア作りました。さっき食べました。
Commented by えるだま at 2007-11-03 12:28 x
MAKIANDさん、毎度ありがとうございます。^^
ようやく電話が掛かってきたので、いよいよですね。
えるだま流パエリアでしたか?何か特別なことをして成功したら教えてくださいね。^^


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