えるだま・・・世界の国から

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2007年 10月 25日

遥かなる遺産 Part3(2)

平山とアツーサは、まず知り合いの警察の人に会い、スピードガンの手配が可能な業者を教えてもらった。そして、教えてもらった住所を頼りにテヘランの中心部に向かっている。取り扱い業者というのは、お店を持つ必要がないので、どうやら一般の住宅地の中にオフィスを構えているようであった。

ようやく住所の場所をみつけると、やはり一般のアパートのような建物であった。アツーサが門のところにあるボタンを鳴らし、話をすると門のロックが外された。2階ということなので少し薄暗い階段を登った。部屋の入り口には表札があり、確かに警察に品物を納めている業者のようである。

アツーサがチャイムを鳴らすと、中からドアが開けられた。部屋に入ると、直ぐ近くに大きなデスクがあり、その前に応接セットが置いてある。そこに男が三人立っていた。アツーサは、動じることなく挨拶をしているが、平山はどうも雰囲気がおかしいと感じていた。

三人の真ん中にいる男が大きな机の主のようだった。奇妙なのは、その男の髪型と衣装である。髪型はモンゴル人のような弁髪で、衣装はパキスタン人が着るような上から下までずどんとしたようなものだった。両脇の男は普通の服装をしていた。

肝心のスピードガンの話については、どうやら一個の注文では商売にならないのでやらないということらしい。アツーサはそれでも食いついていき、激しいやり取りをしている。平山は、アツーサが「恐いもの知らず」なのかと思った。三人の男は、日本で言えば、ヤクザのような雰囲気なのだ。

「アツーサ、もう分かったから帰ろう」
「はい、でも・・・」
「いいんだ」
「はい」

平山とアツーサは、建物を出て車に乗った。

「彼らは、大量の品物を高価な値段で警察に納めているのだろう」
「はい、どうでしょうか」
「今のイランの情勢では、政府は警察に多額の予算をつけているのだろう。そういう周辺にはあのような業者が集まるというものだ」
「はい」
「アツーサは、恐くなかったの?」
「恐かったですよ」
「あはは、そうなのか。無理して話を進めることはないのに」
「でも、あんまりなんですもの・・・」

平山はスピードガンの購入を諦めることにした。そして、その代替案を考え始めた。自動車のスピードを測る方法なら他にもあるはず。結局、ビデオカメラを買って、道路に200mくらいの間隔でマーカーを置き、ビデオを再生しながら、ストップウォッチを使い、自動車の通過時間を測るという方法に変えることにした。

平山には、スピードガンのことよりもアツーサのことが気になった。1個なので取り扱わないというのでは、話を進めようもないというのに、どうしてあそこまで食い下がったのだろうか。まさか、ミトラの得意技の集団催眠を使うつもりだったのか・・・

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-10-25 00:05 | Comments(2)
Commented by mintogreen at 2007-10-25 21:29
えるだまさん、こんばんは。
この物語は、作り話とは思えないのです~。^^
えるだまさんに伺ったイランでのお仕事の内容と重なるし。 
でも、意外だったのは、UFOなどの事が盛り込まれていた部分。
宗教の成り立ちが興味深いですね~。   
 う~ん・・・これから、どうなっちゃうのかな~。^^
Commented by えるだま at 2007-10-25 22:59 x
mintogreenさん、こんばんは。^^
フィクションですから、作り話でしょ。本当らしく書いているだけね。(笑)
UFOねぇ、どうなるんでしょ?宗教の話は、かなり本当のことですよ。


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