えるだま・・・世界の国から

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2007年 10月 15日

遥かなる遺産 Part2(7)

「ファリドゥン王、大丈夫ですか?」
「うう、マツダさま、これはいったいどうしたことでしょうか?」
「敵は大砲という武器を使っています」
「タ・イ・ホ・ウですか?」
「そうです。遠くから撃って、玉が落下したところで爆発する」
「恐ろしい武器だ」
「敵はもう直ぐ騎馬軍団による総攻撃をかけてくるでしょう」
「そうか、我が軍は浮き足立っているから、今攻撃されたら総崩れになってしまう」
「では、王は南に逃げてください。私はなんとか彼らを引き止めてみます」
「そうか、ありがたい。では、お預かりしていたレーザーガンをお返しする」

ファリドゥン王の逃げ足は速い。手勢を率いて、あっと言う間に南の出口から馬で脱出した。マツダは、どうしたら敵の軍団を止めることができるか思案した。マツダにあるのはスライダーくらいなもの、再び空から敵の様子を観察することにした。

敵の砲撃は、連射というには間が空き過ぎているが、続けられている。どうやら、砦の入り口に狙いをつけているようだ。しかし、原始的な大砲のせいか、なかなか当たらない。

マツダは一計を案じた。ファリドゥン王の部下たちに援護させ、スライダーを使って敵の砲弾を集積してあるところに接近し、レーザーガンで爆発させればいい。これなら砲撃を止められる。しかし、スライダーでどうやって砲弾のあるところまで接近すればいいのか・・・

マツダはファリドゥン王の精鋭部隊に作戦を伝えた。マツダの指令は絶対である。なにしろ神様からの指令なのだ。ファリドゥン王の命令よりも強力かも知れない。精鋭部隊はいくつかのグループに分かれ、陽動作戦の開始であった。

東門から騎馬による精鋭部隊が飛び出して行った。北方民族の弓部隊が矢を射る。騎馬軍団は、その攻撃の後に迎え打ちに来るだろう。マツダはひっそりと様子を見ていた。マツダの狙いをつけたのは、手薄になった左端の大砲であった。砲弾がその後方の馬車に積まれている。

陽動作戦で、敵軍の注意が向けられているその隙をついて、マツダは左端の砲弾が積まれている馬車に接近した。そして、直ぐに高熱のビームを持つレーザーガンを使った。高熱のビームの受けた砲弾はたちまち爆発した。

その結果は、予想以上の派手なものになった。落とした砲弾が爆発し、積まれていた砲弾を四方八方に飛ばしたのだから大変なことになった。砲弾が積まれていたところが順々に爆発し始めたのだ。今は、敵軍の前面が総崩れの状態になった。

しかし、それはつかの間の混乱でしかなかった。北方民族の軍団は大勢であった。大爆発の混乱が収まると、後方に引いていた騎馬軍団が総攻撃を開始した。大砲による攻撃は彼らにとっても馴れないことのようで、ようやく従来の戦い方に戻ったことから、むしろ活き活きとしてきたようにみえた。

マツダがスライダーを旋回させて、砦に一旦戻ろうとしたとき、突然もう一台のスライダーが現れた。そして、そこから発射されたレーザービームがマツダの体を貫いた。マツダとスライダーは砦の中へ墜落していった。

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-10-15 07:24 | Comments(0)


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