えるだま・・・世界の国から

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2007年 10月 07日

遥かなる遺産 Part1(15)

「マツダ、彼ら行っちゃったな」
「また来るだろう。あのなんとかという、ファリドゥンだったかな、彼らの王なんじゃないかな」
「ミュージックボックスを上げちゃうなんて、いい思いつきだったようね」
「キラキラ輝くものって魅力的に映るんじゃないかな、そう思っただけだけど」
「彼ら、顔中毛だらけだったけど、どこまで高等生物なのだろうか」
「王がいるということは、それなりの秩序が保たれているということでしょう」
「ミソラさんが言ったように敵意をみせなかったというのが成功だったようだね」

知らない間に周りを囲まれていたので、それからはレーダーをしばしば見るようにしていた。すると、今度は前回以上の数で人影が現れた。

三人はシェルターの扉を開けて、お客さんを待ち受けた。もちろん、手にはレーザーガンを持っている。大勢の中で、一人だけが大きな生物に乗っていた。多分、それが王だろうと三人は思った。近づくと、その王が言った。

「これはこれは、空から現れた客人よ。ようこそ我が国に来てくれた」

どうやら好意的な対応らしい。

「私の名前は、ファリドゥン、ここの王である」
「好意的なご挨拶、ありがとうございます。私たち三人は事故に遭い、ここに不時着しました」
「それは難儀であったこと。問題解決までの間、我が国で休息されてはいかがなものか」
「ありがたいお申し出、嬉しく思います」
「では、案内にこのソーマを残しておくので、準備が出来次第、宮殿にご案内いたします」
「どうもありがとうございます」

王はソーマだけを残し、引き上げていった。マツダは、アリマとミソラに言った。

「修理には、何か月かかるか分からない。人手もいるだろう。ここは彼らに協力してもらうことを考えるべきだろう」

三人はシェルターをたたみ、機材一式を運搬できるようにした。かさ張るのはスライダーの羽くらいなものだ。スライダー自身の重さはほとんどないので運搬の邪魔にはならなかった。三人は、ソーマに案内されて宮殿に向かった。

やがて荒野の向こうに薄茶色の砦が見えて来た。その内部には宮殿と呼ばれるものがあるのだろう。砦の壁も砦の中の家もすべて干し煉瓦でできていた。砦の中心には、3階建てくらいの建物があり、それが宮殿と呼ばれるものだろうということは直ぐに分かった。

「ミソラさん、スライダーで来れば簡単だったのにね」
「アリマさん、荷物がなければいいけど、スライダーでは荷物は運べないでしょ」
「それは分かっているけどね」

マツダたちには、宮殿の中の比較的大きな一室が与えられた。三人はそこにシェルターを設置し、当分の間の生活に備え始めた。

(つづく)

(注)こちらはフィクションですから人名など実在するものとは一切関係ありません。
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by elderman | 2007-10-07 00:08 | Comments(2)
Commented by mintogreen at 2007-10-07 21:15
えるだまさん、こんばんは。
この先が、楽しみ!
いったいどうなっちゃうんだろ~。
無事、地球にもどれるのかな~。
Commented by えるだま at 2007-10-07 21:33 x
mintogreenさん、こんばんは。^^
ありがとうございます。どうなっちゃうんでしょうねぇ。妄想に脈絡があるのかしら。(笑)


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