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えるだま・・・世界の国から

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2007年 06月 18日

便利さと引き換えに失ったもの(3)

私たちは流通革命で多くの恩恵を受けています。いろいろなものが身近で安く買えるようになりました。大型スーパーマーケット、流通卸売りセンター、日曜大工センターなど便利なものです。

これらの出現は、流通の効率化によってなされたものですから、基本的には歓迎すべきものでしょう。一つの商品が消費者に届くまでの中間マージンが少なくて済むというのはいいことでしょうね。

田舎の生活をみていると、大きなスーパーマーケットができたりしたら、多くの人が失業するだろうと心配してしまいます。小さな田舎では消費者が少な過ぎ、大型のスーパーマーケットなんてできるはずがないので心配は無用でしょうけどね。

道路の整備、大量輸送手段の整備、これらがグローバライゼーションをもたらします。今、小さい村だと言っても、徐々にその波にさらされていきます。私のいるタイの田舎もいずれはその影響を受けることでしょう。もしも、陸の孤島として残れるなら、将来は観光地になってしまうかも知れません。

流通革命によって効率的に商品が消費者に届くということは、これまで余剰だった労働力が他の分野に振り分けられることになります。現代は情報化の社会ですから、何も生産しない情報化社会の中で働く人が増えてくるのは当然ですね。大きな目でみた場合、生活のために働く時間が少なくて済めば、人々は幸せになりそうなものですが、現実はどうもそうではないようです。

食料生産の部分は人口に比例し、高付加価値の製品は発展途上国へ輸出されるものでしょう。現代の日本人が忙しいというのは、少なくとも食料生産の分野ではないでしょう。何も生産しない情報化社会の中で、仕事が仕事を作り、そこでへとへとになるまで働いていると思うと奇妙な感じがします。

情報化社会の中では娯楽も大きな割合を占めていることと思います。便利になった分個人の自由時間ができる。先進国の人たちは、そういう意味では、よく遊んでいると思います。遊んでいるけど、忙しいというのが日本人でしょうね。これは国民性でしょうかね。

長時間労働を強いられている人たちは本当にお気の毒ですが、全体的には個人の自由時間は増えていると思います。問題は、その自由時間をどう使うかじゃないでしょうか。周囲の人たちが遊んでいるから付き合う、家ではTV番組を楽しみにしているというのでは貴重な自由時間がどんどんなくなるというものでしょう。

周囲に迎合しないで、自分が本当は何をしたいのか、じっくり考えるというのもいいのではないでしょうか。そして、その結果自分で何かを始めれば、同好の人たちというものは必ずいるものです。そういうお付き合いというのも楽しいんじゃないかな。

もちろん周囲の人たちとの協調、連携というのも大事ですが、日本人の場合、職場を中心にそれは十分ではないかと思います。近隣との問題は、どうなんでしょうねぇ。これはまた別なテーマでしょうか。

by elderman | 2007-06-18 00:02 | えるだまの観察


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