えるだま・・・世界の国から

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2007年 02月 03日

幼い頃(5)便所

今の時代、便所を怖がる子供っていないんじゃないかなぁ。私の幼い頃、便所というものは家の一番隅にあり、夜になると薄暗い電球が点いていたものです。電気代がバカにならない当時ですから、一番暗い電球を常時点けることにしたのでしょう。

夜目ですから薄暗い電球でも何とか見ることはできますが、その薄暗さがなんとも不気味で怖かったものです。怪談映画なんて観た後、しばらくは一人で便所に行くことはできませんでした。ボットン便所の便器の中から、にゅう~っと手が出てくるような気がしたし、背中に何かがいるような気もしたものです。

昔の便所が怖いのは、暗いというだけではありませんでした。ボットン便所って床が抜けたら下に落ちそうなのでそういう怖さも感じていました。まさか落ちたりはしないでしょうが、子供心にはどうしてもそういう最悪の事態が想像されちゃうようです。

便所が怖いというのは、小学生になっても続いていたようです。その頃になると、怖いからと言って母親に連れて行ってもらうという訳にもいかないので、腹の下にぐっと力を入れて、怖くないぞ~と覚悟を決めて便所に向かったものです。

この当時住んでいた家は、割り合い大きな家だったので、居間から寝室を抜けて、裏庭に面した廊下を通り、便所に行かなければなりませんでした。夜ですから、雨戸が閉められています。両親の寝室にはまだ誰もいませんから、豆電球のようなものからの薄暗い光しかありません。

やせ我慢をしながら、怖くない、お化けなんていない、幽霊もいない、そう自分に言い聞かせて便所にたどりつき、さっさと用を済ませ、便所の戸を閉めたら、もう限界です。そこからは、もう我慢していた怖さが一気に溢れて来て、ダダダ~っと駆けて茶の間に戻ったものです。

結局一回もお化けや幽霊を見たことはありませんが、どうしてあんなに怖かったんでしょうねぇ。想像力が豊かだったのか、現実との区別ができなかったのか、感受性の問題でしょうか。
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by elderman | 2007-02-03 08:46 | えるだまの観察


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