えるだま・・・世界の国から

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2006年 12月 29日

日本人の心と今後について(2)

5.他人に迷惑をかけない
 私のモットーは、「他人に迷惑をかけない」というものです。ただ、これだけのモットーでほとんど健全な生き方ができるのではないかとすら考えられます。もっとも、迷惑をかけないつもりでも、意図せずに迷惑をかけてしまっているということもあるので、楽観はできませんけど・・・

 「他人に迷惑をかけない」というモットーだけでもかなりの問題点は回避できるような気がします。どうして、これができないのでしょうか。これは宗教でもなく、儒教でもないでしょう。かなり基本的な考え方だと思います。親の躾、学校教育で、こんな基本的なことを教えないで来たのでしょうか。

 昔の3億円強奪事件、この被害額は保険で賄われるので、これは誰にも迷惑をかけないということに近かったようで、拍手喝采とまではいかないまでも、大したことをするものだと世間をわかせたものです。

6.犯罪の背景
 犯罪の背景には、衣食足りて礼節を知るということの反対ように、経済的に苦しいから犯罪に走るということがあると思います。私は、あちこちの国をみて、宗教が犯罪を抑制する力がないと感じています。カトリックでも、仏教でも、イスラム教でも、そう感じました。まずは、貧しさから脱却しなければ犯罪はなくならないでしょう。

 今の日本は、まさに格差社会です。働いても貧しい人がいるし、まともに働く機会が得られない人たちもいます。私は、今の日本の失業率という数値を信用していません。一年にちょっと働いただけで、失業者とはみなされず、派遣会社を通じて厳しい労働条件で働いている人たちが多いと考えています。

 そのような社会情勢の下、ストレスでうつ病になったり、自殺を試みたり、犯罪に走ったり、いじめをしたり、酔っ払い運転をしたり、いろいろな症状が現れるのではないでしょうか。みんなが貧しければ我慢できる・・・ これが戦後の日本の姿だったでしょうか。しかし、格差社会では違います。

 誰しも食べないでは生きていけません。世界でもっとも治安の悪いのは中南米の諸国ですが、そこには大勢の貧しい人々がいるという背景があります。日本人の憧れる米国だって、治安が悪いという点ではひけはとらないでしょう。それだけ貧しい人々がいるということに他なりません。

 アメリカン・ドリームということで成功者を称えることは悪いことではないでしょうが、これはちょっと珍しいことです。人間には負のメンタリティがあり、妬み、嫉み、やっかみという心の動きがあります。抑制が効く人はいいのですが、そうでもない人もあるでしょう。イスラム教の国ではそういう人々の心を考慮しているように思われます。

 成功者のひとりであるビル・ゲイツ氏は、福祉施設に多大な寄付をしたりして立派な行為をしているように見受けられますが、そうでもしないとやっかむ人がたくさんいて生命に危険が及ぶ可能性もあるんじゃないかな。それが理由で彼がいろいろな社会貢献をしているかどうかは知りませんけどね。

 イランでは、成功者は貧しい人々に富を分配すべきという考え方があります。これはどの宗教の教えでも唱えていることだとは思いますが、なかなか実行できないことでしょうね。権力を持った者は私腹を肥やして当然だという考えは、まだまだ世界中に存在しているようにみえます。

7.正直者がバカをみる
 貧しい人々が犯罪に走るということはある程度社会現象として理解できますが、今の日本をみていると必ずしもそれだけではなさそうです。「正直者がバカをみる」という風潮がないでしょうか。「儲けることが悪いことですか?」というのも似たようなものでしょう。

 私は、日本人は精神面でそれほど潔癖ではないと思っています。地位の高い人間は「清濁併せ呑む」というのが当然だと考えている節がありますね。政治家が正直だなんて誰も考えていないんじゃないかな。個人的には、この考え方は徳川家康に端を発しているのではないかと思っているくらいです。

 実力のあるものが天下を取る。白を黒と言っても、強い人の言うとおり。江戸時代の終わりには、「勝てば官軍」という言い方も出て来ましたね。この辺に日本人の価値観の原点があるように感じています。

 それから必要悪ということに対しても、日本人は割り合い寛大にみえます。ヤクザ路線の映画が大当たりするのもその表れでしょうか。とんでもないとこをやっている連中なのに、拍手喝采で歓迎する。そうかと思えば、権力そのものの水戸黄門が受ける。フィクションの世界ですから、単に娯楽として受け止めればいいのでしょうけどね。

 価値観が多様であるということはいいことなのでしょうが、「正直者がバカをみる」という考え方だけは一般化してはいけないと思います。悪い行為を諌める「お天道さまがみている」というのは、今では完全に死語のようですね。これが死語になってしまったから、自分勝手な行動を許しているということなのかもしれません。

8.これからどうなる
 「これからどうなる」ということを考えるために自分の考えを整理して来ましたが、まだ先が見えません。現在の日本を考えると宗教はほとんど無力であり、他人に迷惑を掛けないという基本的なことができない。正直者がバカをみるという風潮、これではお先真っ暗というしかないようです。
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(つづく)
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by elderman | 2006-12-29 22:07 | えるだまの観察


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