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2006年 08月 02日

浦島太郎の雑記(21)現在の二大潮流

今の日本に見る二大潮流:

①民間の儲け主義、勝ち組へ・・・厳しい競争社会で勝ち抜かなければならない。
②役所の入札、業務の丸投げ・・・安ければいいという入札至上主義体質

私は、この二つの潮流が大きな社会問題を起こしていると考えています。

役所あるいは役所のような組織が入札に頼るのは、言い換えれば責任回避だと思います。一番安いところに発注すれば余分な言い訳は必要ないからです。問題さえ起きなければ、ことなかれ主義でやっていけるということでしょう。埼玉県のプールの事件など、人間の安全に関係するものでも、そうなってしまったということだと思います。

シンドラー社のエレベータも同じ問題から発生していると思います。新参者のシンドラー社は、役所のこの入札という制度を利用して日本の市場を開拓するしかなかったのでしょう。問題は起きないだろう、実績がある、そういう点で資格審査を形式的に行い、入札で最低価格で落札した業者に発注する、これは役所の体質でしょう。

民間が発注者になった場合には、もっと厳しく、業務がきちんと遂行されないと困るので、シンドラー社に発注するという危険を犯す会社は少なかったものと思います。今回の一連のシンドラー社の事件は、役所の責任回避のための入札制度に起因したものだと思います。世界に実績を持つシンドラー社の製品の信頼性が低いとは思いませんが、日本の厳しい価格競争の中でシンドラー社がどこかで無理をしたのではないでしょうか。

業務の丸投げができるというのは、民間会社にそれだけの信用、技術水準が求められるものです。発注者は丸投げした場合でも、しっかり業務が遂行されているかどうか監視したり、適切な指導を行わなければいけません。しかし、一般的に丸投げの場合、発注者側が内容を見る力量がないことが多いと思います。こういう発注は極めて危険だと言わざるを得ないでしょう。

土木・建築業界での談合が後を絶ちませんが、これもつまり発注者側が施工内容を監視、評価できないから問題が出ると言えるのでしょう。のほほんと責任逃れで入札による発注を繰り返す役所ですから、日々厳しい競争の中で過ごしている業者に騙されるのは当然と言えるかも知れません。

民間の儲け主義は今に始まったことではありませんが、これほど正当化されている時代は過去にはなかったのではないでしょうか。私の記憶では、これまでは金銭にこだわる行動は賎しいということで見下されていたと思います。戦後、苦しくても金儲けのための会社ではなく、社会貢献をうたった会社が多かったものと思います。

雪印、パロマ、三菱自動車などの一連の不祥事は、儲け主義に起因し、組織第一という江戸時代の諸藩の事情に似たものを感じます。ユーザーの不在の価値観が横行しているというのはとんでもない本末転倒だと思います。

金貸し業は昔から嫌われている業種です。便利だから利用するのでしょうが、借りるときだけ神頼みのようにお願いして金を借りても、心から感謝している利用者は少ないはずです。こういう業界がエリートの就職口になったら日本もお仕舞いだと思いますが、まぁ、そこまでは落ちないと思います。

しかし、大手銀行がこういうサラ金業者と全然違うかどうか、これは深く考えないといけない問題でしょうね。サラ金業者のような子会社を持っている銀行というのは普通のはずです。大手銀行は、バブル経済のときにみられたようにとんでもない業務をやっていました。これらについては触れませんが、その恥部の処理には子会社の存在が必要悪になっていたはずです。

儲け主義に徹するなら、なんとかファンドというものがいいかも知れませんが、役に立つものをなんにも製造、生産しない組織やグループが儲けて、それがいったい何なんでしょう。庶民が少しでも利率のいい資金運用をしたいという気持ちを利用した怪しい業界と言ってもいいんじゃないかなぁ。儲けるのはいけど、問題は、どこかに被害者が存在するということですけどね。
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by elderman | 2006-08-02 17:48


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