えるだま・・・世界の国から

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2006年 07月 10日

イランの思い出(29)イランの夏

イランという国が暑い国だと思っている日本人は多いようです。テヘランの緯度は東京と同じで、標高が1500mもあるという事実を知らないのでしょう。テヘランでは、冬に雪が降ります。植物を見ると東北地方あるいは北海道のような感じです。緯度、標高から考えると当然ですね。

ところが、夏になると最高気温は42度くらいに達します。これは緯度、標高という要素の他に、砂漠気候という事情があります。気温の日較差が大きく、夏は暑いというものです。ただし、乾燥しているので、42度と言ってもそれほど暑いとは感じません。実際、あまり汗をかくということはないのです。

厳密に言えば、汗はかいているけど蒸発してしまうので、汗が見えないというべきでしょう。夏の日中にゴルフをすると水が1リットルあっても足らないくらいです。真夏の日中にゴルフをやっているのは、日本人と韓国人くらいなものですけどね。(苦笑)

日本の夏と同じような気候のタイに行くと感じることですが、気温は低いのに汗をいっぱいかきます。イランから行くとちょっと不思議な感じです。夏に日本に来れば、同じことを感じるに違いありません。イランの快適な気候に慣れてしまった私は、日本の夏が苦手で一時帰国は春と決めていました。

イランの冷房の話は、 「冷房中は窓を開けるべし」 をご覧くださいね。乾燥した国ならではの地球に優しい冷房の仕組みが分かるでしょう。私は冷えすぎの空調が大変苦手なので、イランの空調には助かりました。私がバンコクにいた頃は、会議のときにいつもジャケットを持参していたものです。

夏の暑さ対策としては、冷房ではありませんが、バードギールと呼ばれる昔からの涼風装置があります。詳細はこちらの記事をご覧くださいね。

他にも乾いた気候を利用した面白いものがあります。電気のない時代から使われているもので、夏でも冷たい水が飲めるというものです。こちらも冷房と同じ原理で、陶器の壺に水をいれておくと、陶器自身の持つ微細な穴から水が少しずつ外に出て行く際に気化熱を奪うので、壺の温度を下げるというものです。この原理も日本のような湿度の高い国では利用できないのが残念です。

夏に氷を利用するというのは、日本でも江戸時代以前から冬の氷を保存しておくということがやられていたそうですが、イランでは大きな氷室(ヤフチャール)という施設を作って氷を保存していました。夏に氷を使うというのは昔からやられていたものなんですね。

(冷たい水が飲めます。)
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(ヤフチャール)
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by elderman | 2006-07-10 09:45 | Comments(4)
Commented by mintogreen at 2006-07-10 22:25
陶器の素晴らしさですね。
自然の土で作る道具は呼吸をしているように感じます。
花も、ガラスの花瓶よりも、焼き物の花瓶の方が水もひんやりして長持ちするように感じます。
特に素焼きは長い歴史の中で、役立つ道具として重宝してきましたね。
それにしても、ヤフチャールって凄い!
Commented by elderman at 2006-07-10 22:28
mintogreenさん、そうですね。^^
陶器というのは優れものですね。プラスティックではこうはいかないだろうなぁ。
ヤフチャールに入ったことがありますが、中はひんやりしていて気持ちがいいですよ。^^
Commented by 宇宙和里 at 2006-07-11 08:03 x
おはようございます^^。冷たい水を飲む工夫・・・随分前に(イラク戦争前)バグダッドの街角に、こういうものがあって、道行く人がノドを潤すっていうのを見ました。ヨルダンでも、たとえば、玄関前のセキュリティ用の(ホントに、小さい電話ボックスみたいな)番小屋の横には、たいていこういうツボがありました。持ち運びもできるし、生活の知恵って、ほんとにすばらしいものですね。
Commented by elderman at 2006-07-11 08:23
宇宙和里さん、おはようございます。^^
乾燥した土地には、その特徴を生かした生活の知恵というものがあるものですね。日本にもいろいろな生活の知恵があったはずですが、電化製品にほとんどが駆逐されてしまったのでしょうかねぇ。贅沢な生活が当然になった現代ですから、それもしょうがないのかな。


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