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えるだま・・・世界の国から

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2006年 06月 26日

イランの思い出(15)大バザール

「バザールでござい」のバザールですが、バザールという言葉は、ペルシャ語が語源ではないかと思います。テヘランの中心部からやや南の方に、3,500以上で2平方kmにも及ぶ大バザールがあります。私の知る限りで、一番巨大なマーケットです。カラチやバンコクにも大きなマーケットはありますが、テヘランの大バザールの規模は群を抜いていると思われます。

大バザールでは、一般のお客さんがショッピングするというだけなく、問屋としての商売の方が重要なようです。大バザールでお店を持っているイラン人は大変お金持ちだと聞きました。さすがに、名高いペルシャ商人の末裔だと思います。

大バザール周辺地域は、大気汚染、交通渋滞のせいで交通規制が敷かれています。公共輸送手段は問題ありませんが、自家用車では地域に進入できなくなります。ただし、イランの週末に当たる木曜日・金曜日には交通規制は解かれます。タクシーで行く分には、いつでも行けますから問題はありません。私の場合は、規制地域外に車を待たせて、タクシーに乗り換えて行ったものです。

テヘランの大バザールの特徴は、同じ種類のお店がまとまって配置されていることでしょう。電化製品、宝石、照明器具、カバン、食器、絨毯など、一塊になってお店が並んでいます。いくつものお店を見たいというお客さんには便利なものでしょう。

私が、初めて大バザールに行ったときは、まだ交通規制が厳しくなかったので車で行きましたが、駐車場がないため、大バザールから出る時刻を決めて、車と待ち合わせたものです。大バザールのメイン・エントランスから入りましたが、外国人の私をみつけた絨毯売りの呼び込みのしつこさには閉口しました。

絨毯売りの呼び込み以外はあっさりしたもので、愛想はいいけど、しつこく売り込もうとはしません。絨毯が大変高価なものなので、売れれば大きな儲けになるのでしょう。「いらない」と言っても絨毯売りの呼び込みはしつこく着いてくるので困ったものです。(苦笑)

大バザールで注意しなければいけないことは、スリだと聞きました。私は、バザールでスリに遭ったことはありませんでしたが、注意していないとやられるそうです。それから、荷物を運ぶ台車でしょうか、人ごみの中をかなりの速度で行きかっています。ぼーっとしていると突き飛ばされるかも知れないという勢いです。

それから、大きな問題として迷子になるということがあるでしょう。巨大なバザールですから、興味本位でどんどん見て歩くと、どこにいるのか分からなくなります。掘り出し物をみつけても、同じ店をもう一度みつけることは難しいかも知れません。実際、私は日本製の土鍋を大バザールでみつけ、そのときはすごいものがイランにあると驚いたのですが、これから夏に向かうという時期だったので、その時は買うという気にはなりませんでした。

秋になり、突然土鍋を思い出して、同じ店を探そうとしたのですが、秘書と私の二人の記憶を合わせても、なかなか店を発見することができませんでした。それでも、1時間程度の捜索の結果、偶然もあり、幸いにしてお店をみつけることができましたが、展示品や店の配置が変わっていたようです。

大バザールの中には、モスクやレストランもあります。レストランは美味しいという評判のものがあるようですが、残念ながら私が食べたレストランはあまり感心しませんでした。トイレを探すのも大変です。ある日、トイレを探したら、なんとトイレは2階にあって、大バザール3階建ての構造を持っていることを知りました。事務所や商品の保管用に使われているようで、大バザールの人が住んでいる様子はありませんでした。

私は高価な絨毯を買うならバザールがいいと思うのですが、どこで買うにしても「見る目」のある「信頼できる人」に同行してもらうことが賢明だと思います。最後の写真は絨毯なのですが、この古い絨毯は90万円の値段だと聞きました。

(大バザール)
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(古い絨毯)
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by elderman | 2006-06-26 10:44


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