えるだま・・・世界の国から

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2005年 10月 06日

月の砂漠(体験記)その5

散歩を終えてみんなのところに戻ると、運転手が風避けに使っていた砂の壁の頂上に立っています。彼は棒のような懐中電灯を持っていてそれを回しているので、私は腕時計の明かりを点けてそれに答えました。すると、彼は勇敢にも砂の崩壊の傾斜を降りて来るではありませんか、無重力状態での歩行のようにも見えます。結局彼はこけることなく無事に降りることができました。

私はこの砂漠に後ろ髪を引かれる気持ちでした。できればここに宿泊したいと言いましたが、朝は冷えるのでキャラバン・サライで宿泊しようという意見に妥協させられてしまいました。冷えるのは分かるけど、何としてもそれを体験したかったのが心残りです。蠍に襲われるのではたまったものではないので、この判断は正しいのでしょう。

キャラバン・サライに到着したのはもう1時半を過ぎていました。夕方会った老人と若者は姿を現さず、扉も閉まったままでした。我々は野宿をすることにしました。ガイド氏は慣れているので、我々に木製の台を示し、ここに寝るように言って、自分は石の地面に毛布を引いて、寝袋で寝ることにしたようです。

私ともう一人の日本人は慣れない野宿ということもあり、寝る場所を決めるのにしばらくごそごそやってました。そうしているうちにキャラバン・サライから昼間会った若者が出て来て、プーファラディと何かを話していたかと思うと、二人でキャラバン・サライの中に消えていきました。

私たちは寝袋の用意をしてあったので、防寒はいいのですが、板の台という寝台はさすがに硬く、非常に寝苦しいものでした。おまけにあの大きな3匹の犬が突然吠えたり、寝ている私の傍に来たり、もう一人の日本人は寝袋から足を出していたら犬になめられたと言ってました。私も犬の様子で起きてみると、なんと私の脱いだ靴で遊んでいるではありませんか・・・どこかに持っていかれると大変です。寝袋から出てなんとか靴を取り返しましたが、寝ている間中気が気でありませんでした。

眠ったような気がしないまま朝を迎えましたが、脇で一匹の犬が何かをかじってました。何をかじっているのか分からなかったのですが、靴じゃないから「まぁ、いっか」で済ましていたら、なんとそれは私の脱いだ靴下だったのです。もちろんぼろぼろになってしまいましたから捨てましたけど、やってくれたものです。たはは
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明るくなったのでしょうがないから起き出しましたが、確かに寒い。急いでセーターとウインド・ブレーカーを出して着ることにしました。3匹の犬に好意を示したのがいけないようで、懐いてこられて失敗しました。散歩について来たのはいいのですが、彼らの遊びがエスカレートしてズボンの後ろから噛み付いて来るのです。ポケットから手を出せば、喜んでじゃれついて来るし、怒ったりしたら、3匹とも人間並みの大きさですから、殺されかねません。やれやれ・・・

一匹を膝でどついたらびっくりしたような目で見てました。こちらの怒りが伝わったようで、犬の目つきが変わりました。嫌がっていると一番大きな犬が気が付いたようで私を庇うような行動に出たのには驚きました。それでも他の犬が近づかないと自分が私に飛び掛って来るので、一難さってまた一難。なんとかキャラバン・サライにたどり着いた時にはほっとしたものです。
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by elderman | 2005-10-06 12:11 | えるだまの観察 | Comments(2)
Commented by 宇宙和里 at 2005-10-06 18:42 x
建物ばかり見ている日本の毎日、公園を見ても、その向こうにはアパートや学校やデパートが見える・・・・。 今回の写真のような、そんな景色がなつかしいです。
Commented by elderman at 2005-10-06 18:49
宇宙和里さん、そうですね。^^
つまり日本は人の住める場所が限られているので、生活空間には家だらけってことになるでしょうね。
イランの国土は日本の4倍以上、そこに7000万人の人口ですから、荒涼たる大地があるはずです。人間のスケールも変わるといいのですが。^^


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