えるだま・・・世界の国から

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2005年 09月 19日

日本人の特殊性(19):笑い

それぞれの国にはそれぞれの国の笑いがありますが、その笑いの対象はその国の文化水準に関係しているような気がします。文化水準が低いと笑いの内容は侮蔑、蔑視、嘲りというようなものが多数含まれているように思われます。教育や倫理観で抑制されるならば、そういう内容でも可笑しいという感覚が残りますが、日本人にはもはやそういう内容を可笑しいとは思えない感性が働いていると思います。

もう忘れてしまいましたが、英国人がアイルランド人を馬鹿にしたジョークをたくさん聞いたことがあります。また、イランではトルコ人を馬鹿にしたジョークが多くあります。日本でも40年以上前はお隣の国の人々を見下した冗談が結構あったように記憶しています。

南米、ベネズエラでは住み込みの家政婦がTVのドタバタ・コメディで大声を出して笑っていたのを懐かしく思い出します。その笑い声が私のいるところまで聞こえてくるのですから、驚きもしたし、こちらまで可笑しくなったりしたものです。

この状況は、日本の40年くらい前に似ているでしょうか。「てなもんや三度笠」、「三バカ大将」などが人気だった頃ですね。私はまだ中学生くらいだったと思いますが、「三バカ大将」を初めて見たときに本当に可笑しくて転げまわって笑ったものです。完璧なドタバタ・コメディでしたがその徹底したバカバカしさに笑わされてしまいました。ところが、これを最近の再放送で見ても少しも可笑しくなんですね・・・ 知っているせいか、もう可笑しいとは思えないのか、年をとったのか・・・

現代の日本の文化水準が高いかどうかということには少し疑問がありますが、笑いの文化は少し水準が高いかもしれないと思っています。日本のドタバタの絶頂期は、コント55号だったでしょうか。激しいアクションで当時としては新鮮に見えたものでした。でも、当時あるいはその前には「大人のマンガ」というような成熟したユーモアを提供してくれる番組もありました。青島幸男の脚本でしたが、政治家にならないでこちらの方面で活躍してくれていたらもっと楽しかったのになぁ・・・なんて思ってしまいます。

その後日本では、「ビートたけし」の毒舌が受けたり、「8時だよ全員集合」がPTAの顰蹙を買ったししていました。そして、漫才ブームかな・・・ 掛け合いの面白さを味あわせてくれました。変わらないのが落語系の笑いでしょうか、唯一江戸時代の雰囲気を残している文化のように思えます。「笑点」はロングライフの番組ですが、出演している落語家のキャラクターが万人向けに用意されていて笑いの性格を考えさせられるものです。本当にアホじゃないかと思わせるボケ役の木久蔵がもたらす素朴な笑いにはほのぼのさせられます。

駄洒落は昔からありますが、機を得たバカバカしいものには大笑いできますね。凝った駄洒落というのは受けが悪いとしたものでしょう。駄洒落は考えて作ってもしょうがないと思っています。自然に噴き出せるタイミングが命でしょうね。若い人が「おやじギャグ」と冷ややかな反応を示したりしますが、それは本当の「おやじ」がつまらないものを連発するから、その反発じゃないでしょうか。

大分、日本の笑いの回想をしてしまいましたが、現代の日本の笑いには自虐的なものが現れて来たように思われます。笑いの対象が自分自身というのはある意味高級なのかも知れません。あるいは末期症状かも知れませんけど・・・(笑) 外国では、この手の笑いは相当の言語能力が必要なので、残念ながら私の言語能力程度では感じることが出来ません。

ところで、寄席でもそうなのですが、TVで放映されない世界として下ネタがあります。これはどうしても笑いを誘い、受けがいい。お客さんが笑わなければ下ネタをやればいいというくらいな感じがあります。ただ、下ネタでは品がないし、後味が悪いしで決して高級な笑いとは言えないでしょう。
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by elderman | 2005-09-19 11:20 | えるだま雑記【案内画面】 | Comments(8)
Commented by 宇宙和里 at 2005-09-19 16:15 x
こんにちわ。私は昔からジョークが苦手(聞けば笑えるのに、自分で面白いものを出せない)です、が、以前ほどコンプレックスを感じなくなりました。ただ世間で絶大なる人気を得ているような芸人さんたちでも、私は、>> 現代の日本の笑いには自虐的なもの>> これは、どうしても好感が持てません。日本人(語)に限らず、米国でもブロンドを笑のネタにしたものや宗教・クリスチャンをネタにしたものなど、ありますから、自虐的なものは日本だけではないでしょうけど、日本の最近のモノは、特に思いやりがないと思います。AこうじK麻呂氏の公演テープを始めて聴いたとき、悲しくてたまらず・・と同時に、それを笑っているオバサンたち・一般の人たちに怒りさえ感じました。私たちは、自分達の悲しい性をわざわざ他人の恥にして笑いにし、自分がその立場になった時、本当に自分の状態を可笑しいと笑えるのか?!自分がジョークの中に出てくる場面そのものになった(笑われる立場)時、そばで誰かが指差して笑ったら、それでも笑えるのか?! 川柳などの社会風刺は笑ってすっきりすることはあれど、人の弱点を笑うような笑いは、末期賞状だと思います。
Commented by elderman at 2005-09-19 16:23
宇宙和里さん、こんにちは。^^
ジョークって文化的な側面があるので観察すると面白いですね。日本人の噺家はジョークを言っても自分で笑わないけど、米国のコメディアンは自分でも笑っていますね。同じ種類のジョークは飽きられるので、芸人さんたちは手を変え品を変え試行錯誤しているのでしょう。
侮蔑、軽蔑のジョークは文化的水準が低く感じられますが、自虐的ジョークというのはどうなんでしょうねぇ。世も末なのかな。笑っているおばさんたちの神経が分からないような気がします。直接言われたら怒り出しそうですけどね。(笑)
ブロンド女性をコケにしたジョークは多いですが、もてない男性の負け惜しみ的な要素もあるような気がします。実際に統計をとったりして反論したりしてるのもありますが、大人げないかな。(笑)
Commented at 2005-09-19 20:53 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by elderman at 2005-09-19 21:10
ひらひらさん、ようこそ。^^
私のブログを探すのは簡単ですよ、Googleでもなんでも「えるだま」とキーワードを入れれば大抵みつかります。「えるだま」という名前が珍しいですからね。^^
留学決定おめでとうございます。様子を窺いにブログを覗かせていただきますね。頑張ってください。^^
Commented by japonikk-la at 2005-09-20 04:35
ここで言うトルコ人はあくまでもイランにいるアゼルバイジャンのトルコ人ですよね、えるだまさん。お隣の国のトルコではないですよね。
イラン人のジョーク好きはすごいなあといつも関心。長距離電話や国際電話でも新しく仕入れたジョークの交換をして笑っているし、もちろんパーティーでの会話も。そんでもってトルコ系はボケっている様にステレオタイプがイラン人にはあるみたいですね。夫達アゼリトーク人も自分達でそのギャグ言っても聞いても全く気にせずゲラゲラ笑ってます。あとイラン人はラシュテ出身のジョーク多いですけど知ってます?ところで宇宙さんのおっしゃっている人、実は私は大好きです、といってもすごく知っている訳でないけれども。自分もおばさんだけれども、私は全く嫌な気しなかったのは私って変かな?昔たけしが子分を肉体的に痛み付けたりして笑いをとっていた番組とか老人をこけにしたのは見ていて不快だったけど。
Commented by elderman at 2005-09-20 11:31
japonikk-laさん、こんばんは。^^
イラン人の言うトルコ人というのはアザリ、つまりトルコに近いアゼルバイジャン州出身の人たちを指していると思いますね。私の親友はロバを見ると友人がいるって冗談を飛ばしています。もっとも彼の部下は決して言いませんけどね。(笑)
私はイランのジョークを集めていましたからいろいろ知っていますが、ラシュトのものはブログで公開できないものばかりです。エスファハンの人はケチということになっています。
自虐的なジョークやギャグは棘を持っているので、笑い飛ばすのには免疫が必要なのではないでしょうか。高級な笑いなのかどうかは疑問に思っていますけどね。
Commented by japonikk-la at 2005-09-20 12:52
一度検索したら、イラン人の方が日本語でイランのジョークを集めた本を出しているんですけど、私も読みたいなあと思っていたんです。自虐的でも棘があるのか良く私は分からないけれども、少なくとも彼らは全く気にしてないです。おめでたい人達なのかも。自分でもトークはネアカだと言ってます。ラシュトの男の人達、本当にそう言う人が多いのかなあ? 根も葉も無い所にこんなに沢山ジョークにならないのではと興味津々なんですよ。それからエスファハンの人達のケチという事、偏見と言われようが、私の経験ではかなり当たっているんですよ、これが。
Commented by elderman at 2005-09-20 12:59
japonikk-laさん、どうも。^^
そうですね、私もその本は買いたいですね。ただイランのジョークはバカにしたもの、性に対するふしだらさを題材にしたものが多いのでねぇ。
男社会だからそういうジョークが受けるのでしょう。ケチを題材にしたジョークはあまり知りません。ただ、エスファハンと京都って住んでいる人の気質に似ているところがあるような気がしています。


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